第六幕その六
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「熊さんは何でも食べるけれど」
「狩猟はしてもね」
「農業はなかったわね」
「うん、けれど最近熊センターでもはじめてみて」
そしてというのです。
「僕は苺をはじめてみてね」
「それが王様にもなのね」
「人気があるんだ」
「そうなのね」
「いや、僕もはじめてみてね」
苺の栽培をです。
「楽しいし幾らでも作られるし」
「失敗はしないの?」
「失敗はあるよ」
農業をしていても他の何でもです、失敗はあります。ラッシーはドロシーに尋ねられたことに正直に答えました。
「けれどね」
「それでもなのね」
「失敗をしてもね」
「もう二度と同じ失敗をしない」
このことを学んでというのです。
「やっていってるからね」
「だからその失敗もなの」
「いいんだ」
そうだというのです。
「これがね」
「農業はね」
ドロシーは元々カンサスで農業をしていました、ヘンリーおじさんそしてエムおばさんとです。ドロシーにとっては懐かしい日々でもあります。
「どうしても失敗があるから」
「肥料をやり過ぎたり少なかったり」
「ちょっと油断したら虫がついたり」
「お水を多過ぎても少過ぎてもね」
「失敗するから」
「そう、だからいつも注意して見ないといけないの」
アンも言います。
「農作物もね」
「そうよね」
「ウーガブーの国でも」
ウーガブーの国では農業が盛んです、だからこそアンもよく見てそうしてそのうえでよく知っているのです。
「よく見ているわ、いつも」
「アン王女はいつもよね」
「ええ、自分でも鍬を持つことも多いわ」
王女自らです。
「身体を動かしてるわ」
「鎌も持つわね」
「勿論よ、草刈機だって」
そちらを使うこともです。
「いつものことよ」
「そうした労苦も厭わずだから」
「農業はね」
「ちょっと油断したら」
面倒臭いと思ってもなのです。
「失敗するわ」
「そうよね」
「そうそう、ちょっと寝坊してもね」
ラッシーがまた言いました。
「よくないからね」
「そう、農業は朝早くよ」
「だからこれまでよく失敗してね」
「その失敗をなのね」
「次に生かす様にしているんだ」
「そしてそれもなのね」
「楽しいんだ」
こうアンにも言います。
「今では僕の生きがいだよ」
「そこまでのものになってるのね」
「自分でも食べるしね」
苺、まさにそれをというのです。
「だからね」
「ジャムも作ってるのね」
「そうだよ、ジャムもいいよね」
「ええ、苺のジャムもね」
アンは林檎が大好きですがどんなお野菜も果物も好きです、それで苺のジャムについてもこう言うのです
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