第三章
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「仕事が終わったら皆で飲むとしよう」
「スコッチか、いいな」
「それは楽しみですね」
兎達はくぼみを埋めています、雨になると泥水が溜まるそこを。
「ではスコッチの為にも」
「頑張りましょう」
三匹で力を合わせてトミーの家の玄関を何とかしました、くぼみは埋められて玄関が作られました。しかもそれだけではなく。
「絨毯もかい?」
「敷いたよ」
お仕事から帰ってきたトミーにです、狐どんはお話します。バウンサーさんとピーターのお父さんも一緒です。
「足の裏の泥を拭く為のね」
「家に入ってだね」
「そうだよ、これでね」
「もうわしの服が泥で汚れることはないか」
「少なくとも雨に家に入る時は」
その時はというのです。
「もうないよ」
「成程ね」
「あとくれぐれもだよ」
狐どんはトミーに忠告するお顔でさらにお話します。
「服が汚れたら」
「洗濯とか」
「洗濯機は家にあるしね」
「使って下さいね」
バウンサーさんとピーターのお父さんがトミーのお家の中にある洗濯機のことをお話しました。
「それを使ってだよ」
「汚れたらすぐに洗濯ですよ」
「ううん、肉体労働だと服は汚れるもの」
またこのことを言うトミーでした。
「そういうものだけれど」
「それは作業服でね」
「私服は別ですよ」
「作業服も時々洗うね」
「それで汚れを落としますから」
だからだというのです。
「出来るだけね」
「奇麗にして下さいね」
「わかったよ、わしにはどうも面倒臭いが」
だから服も汚れたままだったのです、玄関がそのままだった理由もここにあります。
「しかし皆がそう言うのならね」
「しっかりとね」
「やって下さいね」
「わかったよ」
嫌そうですが頷きはしたトミーでした。
「これからは」
「くれぐれもだよ、服はいつも奇麗に」
狐どんはまたトミーに忠告しました。
「わかったね」
「さもないとまたこうして言われるね」
「何度でも言わせてもらうよ」
トミーの服が汚れているのならというのです。
「常に」
「友達だからかい」
「そうだよ、わかったね」
「よくね、じゃあ気をつけるよ」
「そうしてくれたら何よりだよ、さて」
ここまでお話してでした、狐どんは。
トミーにです、楽しげな笑顔になって言いました。
「後はだよ」
「スコッチだね」
「待ちに待ったそれを楽しませてもらう」
「わしもだ」
「では僕も」
バウンサーさんとピーターのお父さんも続きます。
「スコッチを楽しませてもらおう」
「早速」
「仕方ないな、ここまでしてもらったんだ」
トミーは立派ななったお家の玄関を見ました、くぼみはなくなって扉が出来ていてです。そして中には絨毯まであります。
「四本全部出そう
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