『Sorrow』
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あなたは居ない。
私が去ったの。
解ってる、あなたのせいじゃない。
でも、あなたが居ないことが悲しい。
あなたを独りにした私が憎い。
どうしてあんなに子供だったの。
どうして解らなかったの。
どうして残らなかったの...
あなたの元に。
あの頃と変わらない私の熱。
あなたを重ねてきた人が居た。
懐かしいけど苦しい。
抱き締められたかった...
あなたに、もっともっと...。
汚れを知らない美しき少女では無いけれど。
どこまでも汚れてしまった私だけれど。
あなたの元に居れないのも解ってるけれど。
思い出すの、あなたと手を繋いで歌いながら歩いた雨の日のこと。
今でも聞こえてくる、あなたの優しい声。
今でも残ってるの、優しく握ってくれた手のひらの温かさ。
こんなに愛しいあなたが居ない。
ねぇ、あなたは今生きてますか?
ねぇ、生きてたなら逢えますか?
ねぇ、私はあなたの娘のままで良いですか?
私を娘だと言ってくれますか?
あなたを置き去りにした6歳の頃の私を許せますか?
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