不審な新参者
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
概が無ければ攻略組としてはやっていけないので、この辺りは合格なのかもしれない。
勿論、それがただの強がりではなく、純然たる事実であり、それだけの自信があるというのはアルベリヒの表情からも窺えた。
「もし仮に攻略に参加するとなると、6人構成なら他のギルド…風林火山、またはソロの方々とも組んで戦ってもらう事になりますが、その辺りは問題ありませんか?」
「ええ、同じ攻略を志す同志と共に戦うのですから、それについては問題ありませんよ」
態度、姿勢、全てが何一つ欠点の無い好青年、しかしそれ故に感じる違和感に、キリトやアスナも気付き始めたようだ。
「それじゃあ、最後だけど、俺達の誰かとアルベリヒさん、デュエルをしてもらえるか?」
キリトがそう言った。
まぁレベルが相応にあったとしても、実力がなければ足手まといにも成りかねないしな。
一応これも試験だし、やっても問題は無いはずだ。
「構いませんよ。ではそうですね…彼にお相手願えますか?」
そう言って俺を指すアルベリヒ。何故俺を指名した…?弱いとでも思われたか?いや、それはないだろう。
「じゃあ、デュエルは初撃決着モードで」
「おや、それで良いんですか?」
「…どういう意味だ?」
「いえいえ、最初の一撃で勝負がついてしまっては実力も見れないのではないか、と思った次第ですよ」
あー、まぁ一瞬で勝負が付きそうだよな。
二人を見れば俺と同じく遠い目をするように納得していた。
「では、半減決着モードにしましょう」
「意義なーし」
「こちらも問題ありません」
戦闘開始の定位置についた俺とアルベリヒ。
取り敢えず違和感がないように安物の剣を構える。
アルベリヒも同様に腰から豪華な装飾のされた…一目で高価な物と分かる細剣を抜いた。
「ふふん」
「おぅ…」
ヤバい。完全に確信に変わった。
こいつは素人だ…いや、正確には習い事の範疇、それも1日二日の付け焼き刃な構え…明らかにレベルに釣り合わない、目を当てるのが躊躇われる位のお粗末さだった。
流石にキリト達も分かっただろう。目を細めてアルベリヒの動向を探っている。
「デュエル、始め!」
アスナの号令と共にカウントがゼロになる。
それと同時にアルベリヒが飛び出して細剣を突き出した。
「っ」
早いな…下手したらキリトやアスナよりも早いかもしれない。
だが動きが教科書に忠実過ぎる。動きが単調だし、インターバルが入っていて調子が狂う。
「ふっ!せいっ!どうです、僕の実力は?流石の攻略組の方と言えど、防戦一方になってしまいますかな?」
いや、実力を確かめるって話だろうに…ムキになってんのか?
しかしお粗末だなぁ。外野の二人も戸惑ってるぜ?
「なぁアルベリヒさん
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ