暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ガンダムW
1628話
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てしまったノベンタの仇討ちに、自分の命を委ねるという行為をする為に拳銃を受け取り、構えるも……結局その優しい性格から撃つ事が出来なかった人物。
 そんな優しい筈の人物が今身につけているのは、連合軍の軍服。
 ……それで印象が違ってしまい、俺は目の前の人物をシルビア・ノベンタだとは認識出来なかっただろう。

「シルビア・ノベンタといいます。お爺様から、アクセル代表のお相手をしろと、そう言われまして。その、座ってもいいですか?」
「ああ。……言い忘れてたな。俺はアクセル。アクセル・アルマーだ」
「ええ。先程も言いましたが、お爺様から色々と聞かせて貰ってますから」

 笑みを浮かべ、シルビアは俺の向かいに座る。
 ノベンタの孫娘でお嬢様だからなのか、紅茶を淹れるのは得意らしい。
 テーブルの上にある器具を使って、座ったままでありながら素早く自分の分の紅茶を淹れる。

「ふぅ……いい茶葉ですね」
「そうか? ……まぁ、そうなんだろうな」

 連合軍にとって最重要人物の俺に出す茶葉だ。少しでも気分良く雇われる為に、最高級の物を出してもおかしくはない。
 ……俺の舌では、粗茶と最高級の紅茶の差は対して分からないんだが。
 そうして数分の間、俺とシルビアの間には紅茶を飲む時間だけが過ぎていく。

「で、何だって元帥の孫娘がここにいるんだ?」
「え? あ、はい。実は私、今度サリィ少佐と一緒にシャドウミラーと行動を共にする事になりまして」
「……は?」

 シルビアの口から出て来たのは、俺にとっても完全に予想外の言葉だった。
 いや、それも当然だろう。俺の認識だと、シルビアはあくまでも一般人でしかない。
 軍服を着ている以上、軍人だというのは間違いないんだろうが……それでも、意表を突かれたのを隠す事はできない。
 ましてや、サリィと一緒に俺達と行動を共にするとなれば、それは一体どういう事だ、と。そう思ってしまっても、おかしくはないだろう。

「本気か? 俺達はシャドウミラー……連合軍に雇われている傭兵だぞ? それもただの傭兵じゃなくて、現状連合軍では最強の部隊だ。つまり、俺達が行く場所は例外なく激戦区となる」

 ルクセンブルク基地の攻略しかり、OZの水中用MS部隊の対応しかり、そして今度の宇宙におけるバートン財団しかり、だ。
 ノベンタも、何を考えて自分の孫娘を好んで死地に送るような真似をする?
 勿論シャドウミラーは精鋭だ。
 ガンダムが2機に、半サーヴァントの能力でガンダムのパイロットに近い操縦技術を持つ綾子、そして俺という風に、戦力的に見れば全く問題はない。
 だが、だからと言って、シャドウミラーに自分の孫娘を送るか?
 シルビアはその動き方を見れば、軍人として鍛えられている訳ではないのは明らかだ。
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