第3章:再会、繋がる絆
第93話「事件解決」
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勝ち取ってみせるさ。」
「よし、任せたぞクロノ。」
ガシッと握手する優輝君とクロノ君。
...二人って、こんな感じだったっけ?特にクロノ君。
「“どうしてそこまでしてくれるのか?”って顔だね、司。」
「え?あ、うん...。クロノ君とか、もっときっちりしてたのに...。」
私が疑問に思っていた事にユーノ君が気づいてそう言ってくる。
「まぁ、理由としては...皆司に少なからずお世話になってたからだよ。...もちろん、僕もね。」
「....お世話に...?」
〈マスターは細かい事から大きい事まで色々手助けしていたでしょう?その事です。〉
...ほとんどが些細なお手伝いとかだったけど...。
〈小さな積み重ねが、こうして確かな“絆”となるのです。...貴女の優しさは、こうして貴女を助けたいと思うに至らしめるものなのですよ。〉
「....そっか...。」
まだまだ卑屈になるかもしれない。
だけど、こうして私は皆に助けられた。...私にいて欲しいと思って。
―――あんたなんかに....幸せなる権利なんてないわよ....!
「っ.....。」
あの日、あの時、言われた言葉が再び蘇る。
優輝君曰く、あれは一時の気の迷いから出た言葉で、本心ではないらしいけど、それでも私の心に強く残っている言葉だ。
「ねぇ、優輝君。」
「ん?なんだ?」
だから、一つ確かめておきたかった。優輝君の口から聞きたかった。
「....私、幸せになっていいのかな?」
「...当たり前だろ?第一、幸せになっちゃいけない奴なんてどこの悪人だよ。」
「...ふふ...。」
さも当然かのように、優輝君は言い切った。
だけど、それは私の心に未だ残っていた“負の想い”を完全に消し去ってくれた。
「な、なんだよ、いきなり笑い出して。」
「んーん、なんでもない。」
優輝君は、いつだって私の“親友”でいてくれた。
その事が嬉しくて、つい笑みがこぼれてしまったようだ。
「むぅ....。」
「........。」
「優輝も罪な子ねー。」
「そうだなー。」
....なんか、外野からの視線が...。
「...あれ?そういえば、そちらの二人は...?」
「....あ、司は知らなかったっけ?...僕の両親だ。プリエールにいたんだよ。」
優輝君の両親...?え、あの行方不明になってた...?
「え、ええええええええええええええ!!?」
いつの間に、とか、リンディさんや桃子さんみたいに若々しい、とか。
色々な驚きを込めて、私は大声を上げてしまった。
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