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おぢばにおかえり
第三十九話 おぢばがえりその三

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「大学を目指してるけれど」
「天大でもひのきしんされますよね」
「そのつもりよ」
 このことは私にとっては当然でした。
「というかしないと」
「おみちの人じゃないですか」
「ひのきしんあってこそね」
 まさにこう言われています。
「おみちだから」
「そう言われました、僕も」
「においがけにおみちへのお勉強も必要だけれど」
 においがけは布教のことです、宗教ですから布教は当然としてあります。ですがおみちのにおいがけはかなり穏やかです。
「やっぱりね」
「ひのきしんですね」
「お掃除、家事、洗濯、肉体労働ってね」
「つまり何でもですね」
「そう、何でもひのきしんよ」
 こう言われています。
「だからね」
「そういうことに頑張って」
「そうしていくのよ、大学でもそれからも」
「その通りですね、僕も少しずつですけれど頑張ります」
「そうしてね、阿波野君も」
「先輩と一緒に」
「何で私と一緒なのかわからないけれど」
 また、と思いました。どうしてこの子はよく私と一緒にとか言うのでしょうか。このことが訳がわからないです。
「とにかくね、頑張って立派なようぼくになってね」
「そうなる様にいさんでいきます」
「おぢばがえりでもね」
「はい、おぢばがえりって本当に大変ですよね」
「おみちの大イベントの一つだからね」
 夏だと一番の、です。
「お正月とね」
「あと教祖のお誕生日と十月二十六日の立教の日もですね」
「そして一月二十六日ね」
 この日に教祖はうつし身をお隠しになられました、そして御霊、仏教で言う魂が神殿の教祖殿におられてそこから世界中を回っておたすけをされているのです。
「こうした日と並んでね」
「大事な日ですね、そういえば知り合いの人が教祖に阪神を日本一にさせて下さいってお願いしたんですよ」
「あっ、それでどうなったの?」
「今の有様です」
「それを言うと他のチームのことがあるから」
 スポーツに関してはそうなります、阪神だけでないですから。
「そうしたお願いは駄目よ」
「そうだったんですね」
「確かに私もお願いしたい時もあるけれど」
 阪神についてはです、何しろ信じられない負け方が出来るチームですから。
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