第四十五話 成敗その五
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「またああした連中が出て来るかも知れないでしょ」
「その可能性は極めて低いですが」
「けれどゼロじゃないわ」
「だからですか」
「あの連中がどうして蓮見さんの情報を掴んだかも調べて」
そしてというのだ。
「そのうえでね」
「これからの対策をですか」
「お話していきましょう」
「そうしないといけないですか」
「さもないとね」
それこそ、というのだ。
「本当にまたこうした事態が起こるから」
「そういうことですか」
「ハッピーエンドになっても物語は続くのよ」
副所長は今回の結末に微笑んでいた、だが。
その目は真剣なものでだ、こうも言ったのだ。
「永遠にね」
「永遠に、ですか」
「世の中ではね」
そうだというのだ。
「そうなのよ」
「ううん、じゃあ蓮見さんのこれからを考えると」
「そうしていかないといけないわね」
「そうなりますね」
岡島も状況を理解して頷いた。
「やっぱり」
「そうでしょ、ではね」
「これからはこれからで」
「やることがあるわよ」
「わかりました」
「あと先生達はね」
衝夫達自身はというと。
「下手をすれば獄死するわよ」
「刑務所の中で、ですか」
「どうも相当やばいのと付き合いがあって」
「過激派ですね」
「それ絡みでね」
「仲間に、ですか」
「口封じになるのかもね」
そうなるかも知れないというのだ。
「その可能性があるわね」
「そうですか」
「ああした連中は色々とやってるから」
過激派、彼等はというのだ。
「それでね」
「あの連中が知ってるからですか」
「そう、その悪事をね」
「覚醒剤とか銃刀法違反とか」
「何でもあるわ」
爆発物所持、最悪は殺人等もだ。
「ああした連中に遵法精神はないから」
「革命を起こすからですね」
「革命を起こそうと思えばね」
それこそというのだ。
「法律なんか守らないわね」
「そうですね、法律なんか守ったら」
「革命なんて出来ないわ」
「革命は究極の暴力行為ですからね」
岡島も革命についてはこう考えている、フランス革命やロシア革命では多くの血が流れた。羽仁五郎というマルクス主義歴史学者は論戦相手に革命になれば君の手に縄がかかることになるぞ、と恫喝したことがあるがそうした事態が起こるのが革命だ。
「ですから」
「爆弾を持っても銃を持ってもよ」
「許されますね」
「お金の集め方もね」
所謂運動資金である。
「それについてもよ」
「相当汚くてもですか」
「許されるのよ」
「それが現実ですね」
「過激派のね」
例えばベトネム戦争時ベトナムに平和を!市民連合という今の市民団体のはしりの組織があったが資金はソ連から出ていた。
「覚醒剤の売買から得ていてもね」
「不
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