監禁は犯罪です。
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ワケワカラン神社の審神者になんてなりませんからー!これでもあたし歴とした前田の姫だし、そんなことになったら父上が泡吹いちゃうわ。
なんとしてもここは逃げ切ってやるっ!そのためには…。
話声が遠ざかったのを確認して、あたしはそっと身を乗り出し通路を伺った。
誰もいない。
そろーりそろーりとあたしは木箱の隙間から這い出して、ダッ!と走った。
とりあえず入ってきたところを目指して走る。そして誰にも見つからないうちに明かりもついていない部屋にサッと滑り込んだ。すぐさま戸を閉めピタリと木戸の裏に張り付き、慎重に外を伺う。追ってくるものはいない。
よしよし、上々である。この家の入り口はすぐそこだ。もちろん、錠は降りてるし、外には何人か人もいるんだけど。
残念なのは、あたしが抜け出した部屋の喧騒はもう落ち着いてしまっていたこと。騒ぎに乗じて、ってのがもう出来ないわね。
まぁいいや。とりあえずここまで来たんだ。期を伺おう。急いては事を仕損じる、ってね。
あたしはふぅと息をついてくるりと室内を振り返った。
そして、ぴしり、と固まった。
誰もいないと思って飛び込んだ部屋は、人がいました。しかも、二人も…。
しかし驚くべき事に、左右対称に置かれた花台の上に、それは恭しく飾られている透明な箱?の中に入っているんです…。見世物?
もう一回言うね。人が。人が、透明な箱の中に詰め込められてんの!信じられる?
しかもその箱、人が正座するぐらいの高さしか無い。
えっちょっと意味わかんない。監禁?にしては狭すぎるでしょ!あたしヤバいところ入っちゃったんじゃ…?
あまりにも非現実すぎて、あたしは一瞬、中に入っているのが精巧な人形かと思った。
だって左側の赤い爪紅をした人は、膝を両手で抱えてその間に顔を突っ込んだままピクリとも動かないし。
でも右側の箱の中にいる人は違った。頭からボロボロの布を被ったひとは片足を立てて座り、その間に刀を抱えていた。あたしがぎょっとした顔で見ていることにも気づいているのかいないのか、何もかもを諦めたような顔で、光無い瞳で、外の風景を映し、ゆっくり瞬きをする。
そうだ、瞬き、しているんだ。この人は、生きてる。
生きてる!
あたしはがばあっと感情の高ぶりのままその箱に飛びついた。その衝動で男が揺れ、花台がゆらりと傾く。倒れる!
あたしは声なき声で叫ぶと、反射的にぐわしいっと傾いた箱を支えた。間一髪、
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