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フロンティアを駆け抜けて
子供たちの決意
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について話していく。

「今日の夜、戦ったその人はお父様と、それにお母様の事をよく知ってる人みたいだったの。お前の母親はお前の事なんか好きじゃないって何回も何回も言われた」

 両親の顔が険しくなる。ジェムは一瞬それは図星だからではないかと考えてしまう。でもジャックと話して、自分は両親の与えてくれたポケモンを信じると決めたから、その恐怖を振り切って話を続ける。

「私は勿論信じなかったけど、その人はゴーストポケモンの力で私に昔の記憶を見せてきたの。……お母様の、昔の記憶だよ」
「ジェム……!!」

 両親の、とりわけ母親の顔がひどく強張った。ひた隠しにしようとしていたことを知られたことに何を感じているのかは、画面越しではわからない。いや、子供の自分には例え母親が目の前にいたとしても推し量ることは出来ないのだろう。

「お母様が子供の時にどんな生活をしてたとか、私が生まれる前に気分が悪くなってたこととか……私、見て感じちゃったの」
「違うんだよジェム、それは……!」
「違わないよ、ジャックさんもそうだって言ったし……あの時感じたお母様の心は、嘘なんかじゃないってわたしも思うもの」

 ルビーはジェムの言葉を必死に否定しようとした。だがそれをジェムは受け入れなかった。母親が自分に対してそういう感情を持っていたことはもう認めた。その上でだ。

「お母様は、ずっとずっと苦しかったんだよね? お母様が私くらいの時はずっとお爺様とお婆様、それにお兄様にひどいことをされてて。だから自分の子供にもそうしちゃうんじゃないかって。嫌いになるんじゃないかって。私のためにご飯を作ってくれたりお洗濯したり、ポケモンバトルはしてなくても、お母様はずっと戦ってたんだよね? それなのに私……あんなに頑張ってたお母様のこと、ちっともわかってなかった! お母様の事も大好きだったのに、お父様のことばっかりすごいって言ってた! お母様が私のこと本当はどう思ってるかなんて、考えたこともなかった! だから……本当に、ごめんなさい……」

 早口で一気にまくしたて、最後の方はやっぱり泣きながらジェムは謝った。今度はジャックは何も口を挟まなかったし、サファイアも黙っていた。画面の向こうのルビーはしばらく困り顔でジェムを見ていたがふっとため息をついた。母親の紅い瞳にもうっすら涙は浮かんでいたけど、その調子はおくりび山でジェムが見てきた、いつも母親が自分に向けてくれていたものだった。

「……はあ。娘にこんな心配をかけるなんて、やっぱり私はダメな母親だったね」
「そんなことないよっ! お母様はすごいよ……私より、ずっとずっと……」

 ダメな母親、という言葉を即座に否定しようとするジェム。ルビーはゆっくりと首を振る。

「いいや
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