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ことりちゃん、付き合ってください(血涙)
No.3:登校前に猛告白→なおもフラれております。
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 ほんのちょっとだけ冷たいが、爽やかな風が舞っている。いつもと同じ電柱やら植木の上に集まって鳴く鳥共。空には青い世界と、疎らに雲々が散らばっている。

 家を出て早々飛び込んできたこの風景を寝ぼけ目で眺めた結果、オレは気だるくなってあくびをひとつした。
告白日和だとは思うが……今日は学校で授業が始まる日でもあるのだ、ここまで清々しい世界が広がっているとなるといかにもスタートっぽい感じがしすぎていて好きじゃない。

 昨日の始業式にてオレは幼馴染3人と共に音ノ木坂学院2年生になったわけだが、たとえ進級しようがかったるいものはかったるいものとして変わらないのだ。

 そうやってすこぶる低いテンションで突っ立っているとオレの家からちょうど隣、数メートル先にある大きめの一軒家のドアがガチャリと開いた。オレはハッとして目を見開く。中から現れたのは――音ノ木特有のブレザーとスカートに身を包んだ女子高生、もといマイラブリーエンジェル(になる予定の女の子)!

 眠気でぼーっと停滞していた自分の体が、発火したように内側から熱くなる。無意識に足が彼女に向かって大きく動き始める。

 言わずもがな、それはオレが長年愛し続ける彼女……ことりちゃんだった。ベージュ色の髪を風になびかせることりちゃん、今日も今日とてエロかわいい。ぐへへへへへ。服の上からでもわかる美しい体の起伏は素晴らしい、やはり高校生離れしたプロポーションだ。

 とんでもないぜ、ただそこにそうやって佇んでいるだけでことりちゃんは天使なのだから。オレはたまらず愛を叫んだ。

「ヘイ、グットモーニンことりちゃん! んでもって、愛してるぜベイベーっっっっ!」

 そしてときめきを止められぬままに、ことりちゃん目指して一直線に全力疾走を開始した。

「あっ……ゆーくん、おはよう。バッタリ会っちゃったね、風邪はもう大丈夫?」

 高速で接近するオレに気付いたことりちゃんは、特に驚くことなく手を振った。告白の方はサラッとさりげなくスルーだ。もう彼女にとって我が愛の突撃は日常茶飯事なのだろう。

 ――しかし、それでもいい。オレは構わず彼女にアピールする。それがオレの……生き様ッッッッ!

 ズンズン距離は詰まり、ことりちゃんとの隔たりは残りおよそ2メートルほどに。オレはここで渾身の想いを込めた告白を決行する。

「治りましたとも、貴女のおかげで! それより! 好きだ、この世の誰よりも大好きだッッ! だからオレとぉぉぉぉぉぉっ、付き合ってくれー!」
「ええっ?」

 1度フラれて即座にまた告白してくるとは流石に考えていなかったらしい、ことりちゃんの表情から余裕が消え、代わりに戸惑いが生まれた。だが、彼女がそう反応するのも無理はない。未だかつてやったことのないパターンの
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