自由なガンプラ
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「頑張れ…………あともう一つ……」
少し間を空けてから、ミサキさんは続きを言う。
「誰かを想って作るのも、大事…………例えば、あなたのパートナーとか……」
「へっ!? 」
「ビルダー、なんでしょ……?そして、ファイターと組んでいる……。カグラ レイ君…………だっけ……? 」
「は、はい…………そうですけど……。けど、それが何の関係が……? 」
「これは私の持論だけど、何事も、誰かを想って作った方が、うまくいくと思う…………あくまでも、私の持論だから、真に受けなくてもいい……」
「は、はぁ………一応、覚えておきます」
誰かを想って作る…………そんな事、今までやったことがないわね。けど…………悪い気はしないわ。
「………………うん、大丈夫そう……」
私の顔を見て、頷きながら言われる。すると、ポケットからメモリを取り出してきた。
「アマネさん、トウイ君から宿題を預かってる……」
「宿題? 」
ミサキさんからメモリを渡され、首を傾げながら受け取る。
「これは? 」
「データが入ってる…………それを完成させるのが、あなたの最終課題……」
「データ…………ということは、中はガンプラの案ですか? 」
「それはあとで自分で確認するように…………けど、まだ取りかかっちゃ駄目……」
「じゃあなんで渡すんですか? 」
「心の問題は大丈夫だと判断したから…………あとは、技術不足の問題……。
まだまだ未熟で、今の全国で通用するかどうかも分からない…………それじゃあ、ファイターがよくても、ガンプラが追い付かない……」
ストレートに、ザクリと心に刺さる言葉を言われた。確かにまだ未熟という自覚はあるけど、そこまで言う必要がある?
「…………ログを見せてもらった………暴走している時の、ログを……。あなたのガンプラは、あの暴走に耐えきれてなかった。けど、耐えた…………その理由は、ダメージレベルがBに設定されていて、バトル終了後のダメージ反映が低いから……。
そしてもう一つ…………暴走中に溢れ出る粒子が、機体の装甲や関節部を、内部と外部から固定してたから…………暴走してるのに、繊細な粒子コントロールだった……」
「っ!? 」
「あなたも、心当たりがあるでしょ……? 」
「…………はい」
実際に、一度この目で見た。コーチの研究所で、カグラ君がバトルしている時に起きた。黒い翼を発現した姿と、赤と金色の光を纏った姿。
比較的直撃が少ない黒いアルケオニスでも、機体に入った亀裂は、内部奥深くまで浸透していた。
カグラ君が使用していたものに関しては、内部からの破損が酷すぎて、下手に触れると割れるという事すら起きた。
「だか
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