自由なガンプラ
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しさに目を瞑る。ゆっくりと目を開いていくと、信じられない光景が、視界に映った。
ガォー キュキュ ワンワン ニャー
何も無かった部屋には緑が広がっており、その中には、多種多様のガンプラが動き回っていた。
全てとまではいかないが、バトルするためのガンプラではないものが大半だ。
「みんな、今日もここで遊んでいい…………怪我には気をつけるように……」
はーい!と、子供達が元気に返事をし、バラバラに分かれていった。
「ミサキさん、これって…………」
「昔、カルロス カイザーが考案したシステムが正式採用されたもの…………プラフスキー粒子でガンプラを読み込んで、AIで動くようにしている……」
「プラフスキー粒子で…………」
「そう…………ちなみに、ここにあるガンプラは、あの子達が作ったものもある……。よかったら、見て遊んであげて……」
背中を押され、子供達の中へと入っていく。子供達はガンプラと追いかけっこをしたり、肩に乗せたり、じゃれあったり等をしていた。
そのどれもが、子供だからこそ思い付くのだろうか、アクセサリーや装飾、彩飾が施されていた。ものによっては、改造されているのもあった。
「…………これって、ミサキさんも作っているんですか? 」
「うん…………子供達だけでやらせるのは、不安だから……」
「やっぱりですか。なんか、この年代にしてはよく出来ているって思いました。
それに、改造の案も。私じゃ、思い付きません」
なんというか、全体的に自由だ。固定概念が無く、思うがままにやっている感じだ。楽しさに溢れている。
「………………ここにあるガンプラの案は、全部あの子達が考えた……」
「え? 」
「私は、あの子達が再現できない物を作っているだけ…………私の案じゃない……」
と言うより、思いつけない……っと、付け足して言われた。じゃあ、ここにあるのは、全部子供達の案…………!?
「歳を重ねるごとに、発想の幅が広くなっていくようで、狭くなったりもしていく…………けど、子供達と触れていくと、思いもつかない自由な発想が出てくる………」
「じゃあ、ミサキさんはそういう理由でここで働いているんですか? 」
「違う…………単純に、お世話するのとか、子供とかが好きだから…………私がその考えに辿り着いたのも、結構前……」
「そうなんですか…………」
「トウイ君があなたをここに選んだ理由は、多分そういうことだと思う…………もっと自由に、自分の思うように作ればいい……」
もっと自由に、自分の思うように…………。
子供達へと視線を少し向け、すぐにミサキさんへと移す。
「分かりました。やってみます」
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