S-6 黄金/純白
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…いや、俺はお前が何と言おうとも逃げる気はしない」
ディルムッドが剣を構える。しかし、その剣は純白の長剣ではなく、青柄の小剣であった。
「来い、騎士王。お前の聖剣を俺は主を守り、耐え、制して見せよう」
その決意に、アルトリアはもう何も言わなかった。聖剣を機械的に振りかぶり、振り下ろす。いくばか威力の下がった光の柱はそれでも高密度な魔力を以て対象となるディルムッドとそのマスターを滅ぼそうと迫る。
「俺は……負けん……!」
光が、ディルムッドに直撃する。しかし、ディルムッドから後ろに光の柱が通らない。全てを受けきっているのだ。
「何故だ!?先程の宝具も使っていないのに……!?何故!?理解不能!理解不能!まさか威力を下げたのか!?サーヴァント風情がこの私に……!私はマスターだぞ!!汚い騎士の誇りなぞを大切にしおって……!!」
ゲーダーが、醜く罵る。しかし、その罵声もアルトリアには届いていなかった。令呪による命令とはいえ聖剣の一撃を何の宝具も使わずに受け止めるなど不可能──そう考えていた。しかし、ディルムッドは一つだけ武器を取り出していた。そう、一番警戒しなかったあの青柄の小剣だ。あの小剣が何らかの効果をもたらしたに違いない。そう思い、アルトリアは晴れた視界の先にディルムッドを確認する。
ディルムッドの身体はあちこちが焼け、血を流している。聖剣で受けたにしては軽すぎるがどう見ても重傷だ。
「……決着をつけよう」
ディルムッドはそう言い、長剣と刀身がなくなった小剣を構える。と同時に跳躍してアルトリアの目前まで迫る。
「なっ……!?」
油断はしていなかった。しかし、それでもディルムッドが速すぎた。まるで何かに後押しされるかのように、ディルムッドは刀身が無くなった青柄でアルトリアを突く。
「今回の勝ちは、俺に譲ってもらうぞ……」
ディルムッドの瞳はアルトリアを静かに捉えていた。アルトリアはそこから覚悟と決意を読み取り、同時に自分の敗北を直感した。
「ええ、私の敗北ですね。貴方は……強い。止めを刺してください」
アルトリアは敗北を認め、なにもしない。何も、出来ない。
「……『小さき激情』────」
最後の真名が開放される。 青柄から豪炎が、暴風が、光が放たれる。それは《小さき激情》が今まで吸収してきた全てがアルトリアを包み込み、その全てを放出させる。
青柄は消え失せ、アルトリアも消えた。五人居るセイバーの中での最初の脱落者は四人目のセイバー───《騎士王》アルトリア・ペンドラゴンとなった。
「主、いえ、友よ。貴方の頼みを果たしました……」
ディルムッドの意識はそこで途絶え、意識が残ったのは絶望し、腰を
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