【ネジおじさん家にお泊まり】
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いる。
「お兄ちゃんはわたしよりお友達とゲームしてる方が楽しいんでしょ〜っ?」
「そ、そんな事ないってばさっ。──とにかく! おれもネジおじさんち泊まるからな、問答無用だってばさ!」
「あぁ、まぁ……おじさんとしてはその方が助かるよ、ボルト」
そうしてヒマワリとボルトは一緒になって、ネジおじさんちに今夜泊まる運びとなった。
結局一つの部屋に三人一緒に寝る事になり、三つの布団を横一列にしてネジが真ん中、左右にボルトとヒマワリが挟んだ形となった。
「──ネジおじさん、ちょい耳かして」
「ん、何だボルト……?」
「ていっ」
カクン、とネジの頭が片側に傾く。
「ぬぉッ!? …おいボルト、お前まで幼い頃のように俺の前髪を引っ張らないでくれないか……。痛いんだぞ結構」
「あ、ごめん。久々に引っ張りたくなった。……なんかこうしておじさんの髪つかんでると、安心するってばさ」
「あ〜、それわたしも分かる〜! …そうだネジおじさん、三つ編みにしてあげるね! ハナビお姉ちゃんの髪で、練習したんだよっ」
「なぁヒマワリ、それよりツインテールにしてみねぇ? きっとおじさんに似合うってばさ…!」
ボルトは面白がって忍び笑いをしている。
「あのなぁ二人共、俺の髪を遊び道具にしないでくれ……」
寝る前に一通り髪を弄ばれた後、三人並んで布団の中に入った。
──ネジはこの時、自然と口から出た言葉を二人に述べ、優しい笑顔を向ける。
「ボルト、ヒマワリ……、ナルトとヒナタの元に生まれて来てくれて、ありがとうな」
「おじさん、何だってばさ急に……」
「えへへっ、ネジおじさん、お兄ちゃんとわたしの“おじさん”になってくれて、ありがとね! …ほら、お兄ちゃんもっ」
「あ……ありがとだってばさっ」
ボルトは恥ずかしくなったらしく、掛け布団を頭の上まで引き上げた。
「フフ……、さぁもう寝ようか。おやすみヒマワリ、ボルト」
───ネジおじさんはこの後、熟睡した両脇の二人から無意識の内に、顔横を流れる長い前髪を引っ張られて掴まれたまま、痛い思いをしながらも幸せな眠りにつくのだった。
《終》
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