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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第二十八話 模擬戦 ライトニング
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事でいいのかな?」
フェイトが言うと、アスカはバッと顔を上げた。
その顔には、まだ闘志がある。
「ハラオウン隊長。オレは六課に来てデバイスを変えて戦闘スタイルが変わりました。それに、今日までシグナム副隊長やシスターシャッハに散々絞られています。オレはどれだけ強くなっているか知りたいんです。おつき合い願いませんか?」
ここで終わられたら困る。アスカはそう思った。
ただ強さを見るだけでは意味がない。
エリオとキャロに、今回の模擬戦の意味を教える為にも、是が非でもフェイトと戦わなくてはいけなかった。
『なのは、どうするの?』
フェイトは念話で確認をとる。
『個人戦も見てみたかったし、それにアスカ君に何か考えがありそうだから、やっていいよ』
なのはの返事を聞いたフェイトが、バルディッシュを構えなおした。
「いいよ、アスカ。思いっきりぶつかってきて」
「はい!」
アスカは今一度、間合いを空けてラピッドガーディアンを構えた。
ティアナside
あの二人に何があったのかは分からないけど、なんで個人戦になるのよ。
どう考えても無謀だわ。
「アスカ、一人でなんて無茶だよ」
スバルが呟く。アタシも同意見だ。
「エリオとキャロがいたって厳しいのに、アイツの攻撃力じゃとてもフェイトさんに勝てる訳がない」
「バカタレ、どこを見てるんだ?」
アタシの独り言に、ヴィータ副隊長が口を突っ込んできた。
「え?どこって…」
スバルが戸惑う。アタシも、ヴィータ副隊長の言葉の意味を捕らえかねている。
「アスカは勝ち負けを競う為に個人戦を挑んだ訳じゃねえぞ。よくヤツを見ておけ」
そう言うと、ヴィータ副隊長は再び模擬戦に目を向けた。
どう言う事?
確かに実力差を考えれば、勝ち負けは決まっているけど、勝つ努力をしないんなら意味なんて無い。
じゃあ、なんの為に模擬戦をやるって言うのよ?
outside
アスカは双剣を構えて、身を低くした。
「行きます!」
叫ぶと同時にエリアルダッシュで間合いを詰める。
フェイトに肉薄するアスカ。
だがフェイトは冷静にアスカの後ろに回り込もうとする。
アスカは旋回してフェイトを正面に捕らえた。
バックステップで再び間合いを空けるフェイト。
まだ、どちらも初弾を放ってはいない。
「やるね、アスカ」
「まだまだッスよ」
一定の間合いを保ちながら、アスカはフェイトを見る。
(攻撃してきたらカウンターを狙おうと思ったけど、そう簡単にはいかないか)
まともに行っては歯が立たないのは分かっている事だ。
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