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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第二十八話 模擬戦 ライトニング
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気合いを入れ直すフェイト。
そして、終わりは唐突に訪れた。
フェイトがバリアの隙間を縫ってソニックムーブでアスカに迫る。
エリオがそれを防ごうと、同じくソニックムーブで追いかけるが、フェイトは上手くかわして、エリオをアスカにぶつけた。
「ぐぇ!」
エリオを受け止めたアスカが変な声を上げた時には、フェイトはバルディッシュで切りかかっていた。
「なんのぉ!」
アスカはそれを読み切り、バリアを発生させてラピッドガーディアンで受け止めようとしたが……
「え?」
バリアは発生しなかった。
「え?え…ぐあっ!」
まともにフェイトの攻撃を受けたアスカがそのまま轟沈する。
あまりに呆気ない展開に一瞬惚けたフェイトだったが、返す刀でエリオにも一撃をくわえる。
「うわっ!」
アスカに次いでエリオも撃沈。
それを確認したフェイトがソニックムーブでキャロの目の前に立つ。
「はぅ!」
「はい、これで終わり」
チョン、とキャロのオデコを軽く指で突くフェイト。
「はわわ!」
ビックリしてキャロは、ペタンと尻餅をついてしまった。
「あ、ごめんね、キャロ」
フェイトはバランスを崩したキャロの手を取って起きあがらせる。
「だ、大丈夫です」
キャロはすぐに起きあがってフェイトに言った。
「どうしてアスカは、あんなにアッサリ墜ちたんだ?」
それまでの戦闘を見ていたヴィータはそんな疑問を口にした。
いくら相手が本気のフェイトでも、防ぐなり弾くなりはできたんじゃないかと思ったのだ。
「あー、魔力切れだね」
それまでのデータを見ていたなのはが、気の毒そうに呟く。
「なに?」
「前半の個人戦でかなり魔力を消費したから。もし初めっからエリオとキャロが参戦していたら、一本取っていたかもね」
その説明を聞いたヴィータがジト目をアスカに向ける。
「運のないヤツ」
ヴィータの一言に、思わず吹き出すなのはとスバル。
ただ一人、ティアナだけはアスカを睨むように見ていた。
(アタシは負けない。今までそう思って生き抜いてきた。今度だって認めさせてやる!隊長達にも、アンタにも!)
「あー!悪い、エリオ、キャロ!ドジっちまった!」
パン、と手を合わせて二人に頭を下げるアスカ。
「そんな!アスカさんは悪くないですよ!」
キャロが慌ててアスカに駆け寄る。
「そうですよ!ボク達がいけなかったんですから!」
エリオもアスカに駆け寄る。
その様子を見ていたフェイトは、優しい笑みを浮かべている。
『アスカ、ちゃんと二人のお兄さんをやれてるね』
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