263部分:エピローグその一
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エピローグその一
エピローグ
長い戦いが終わり解放軍の者達は皆それぞれの故郷へと帰って行った。戦士達はその功績に相応しい道を歩んだ。
ーイザークー
シャナンの帰還をイザークの国民は歓喜の声で迎えた。正式にイザークの国王となった彼はホリン、アイラの後見を受けラナと結ばれたスカサハ、マナと結ばれたロドルバンの補佐も受け国政に尽力しイザークをグランベルに比肩し得る豊かな国にした。セリスの親友としてシャナンは最後までその名優であり続けた。
リフィスもシャナンの臣下となった。サフィを妻とし盗賊稼業から足を洗った彼はユグドラルを去ろうとしていたシヴァ、シャナムを引き留め改めてシャナンに帰参したのである。リフィスはが外交に、サフィは内政に、シヴァは軍事にその才能を発揮させた。またシャナムはシャナンの影武者としてその名を知られた。
マリータとガルザスも故郷イザークへ戻った。ガルザスは娘が美しく成長し良き妻となり母となっていくのを目を細めて見守っていた。
ーレンスターー
長らく分裂状態にあったトラキア半島はキュアンとエスリンの子リーフの下統一された。王となった彼は王妃ナンナ、常に側にあったフィン、そしてレンスターの遺臣であったゼーベイア、グレイド、セルフィナ、カリオン、ケイン、アルバ、ロベルト等と共にトラキア半島を真の意味で素晴らしい国にした。特にトラキアの発展は素晴らしくかってユグドラルで最も貧しい国と言われた面影は何処にも無かった。
リノアンはターラに戻った。やがてディーンの妻となり幸福な一生を送る。ターラ出身の盗賊パーンは遂にティナを妻とし年貢を納めた。そしてレンスターの外交官として働く傍ら妻が開いた修道学校で働くこととなった。その姿はまるで主夫だったという。ふとしたことでラーナと共に暮らすことになったトルードもレンスター王家に仕える一方で妻と共にこの修道学校によく顔を出した。
ーミレトスー
暗黒教団により壊滅的な打撃を受けたミレトスは今までの都市国家群から統一国家を目指すこととなった。国王にはダインの直系であるアリオーンが望まれた。トラキアに隠棲しようとしていた彼は当初これを頑なに拒んだがミレトスの者達の熱い願いを受け入れ王位に就いた。
王位に就くとまず暗黒教団に被害を受けた者達を救済し次に解放軍の者とトラキアからの家臣達、とりわけ竜騎士団を中心としたトラキアの軍人達を呼び寄せ強力な軍を作った。次にミレトスの者達の中から身分出自に関係無く有能な者達を次々に抜擢し登用した。彼等の大胆な政策を採用し、それがミレトスの国力を高めていった。
後にアリオーンはエダを妻に娶る。二人の間に一組の兄妹が生まれる。この兄妹はやがてトラキアに移り住みそこで戦いで知り合ったある若い騎士と結ばれたアル
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