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衛宮士郎の新たなる道
第26話 中二病は加速する
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殿の側近の1人からの言葉であれば尚更です」
 「・・・・・・・・・・・・」

 雷画が黙ると、藤村組が雇った弁護士から書類の束を受け取りました。

 「双方の法律と照らし合わせても、不審な点も穴も見受けられません」
 「ふむ。石蕗(お前)も読んでおけ」
 「ハイ」

 石蕗に書類――――今回の件に関する契約書を渡して、士郎に顔を向ける。

 「法的には問題は無いようじゃが、如何する士郎?西欧財閥の重鎮の希望下宿先はお前の家じゃ。お前が決めよ」

 士郎は雷画の問いに長考してから目を見開きました。

 「・・・・・・・・・構いませんが、護衛は?」
 「外部の者ではありますが既に要請済みです」
 「大丈夫なんですか?」
 「信用できる筋なので心配は要りません」
 「食事の方は?」
 「日本の食事も問題なく食べれるそうです。何より、衛宮士郎殿の料理は三ツ星高級料理店の料理長たちと引けを取らない腕と聞いておりますので、ご本人も楽しみにしていると」

 そんな事まで情報収集済みかと感心してから決意した士郎は、

 「その依頼、お受けいたします」

 これにより暫くの間、衛宮邸に仮初の住人が2人ほど加わることが決まるのでした。


 −Interlude−


 小笠原諸島と本土を行き来するための定期船にて、九鬼財閥極東本部に戻るために乗り込んでいたマープルは、頭痛を起こしたように頭を押さえながら電話相手と話していた。

 『それでは魔術師候補が見つかったのですか?』
 「・・・・・・ああ」

 如何やら電話の向こうでマープルと会話しているのはクラウディオの様です。

 『しかし、駐屯させている従者や社員は既に調べが付いていたはずですが・・・・・・調べ残した者がいたと?』
 「いや、そうじゃないさ」

 謎かけですか?と、問いを掛けようとしたところでクラウディオも気づきました。

 『まさか、あの“4人”の誰かに魔術回路が在ったと?』
 「感が良いね。だけどよりにもよって有しているのが・・・・・・・・・・・・なんだよ」
 『―――――兎に角、戻り次第今後について話し合いの場を設けましょう』
 「そうだね・・・・・・ん?」

 何かを感じ取ったように、既に小さくなっている程度まで距離の島に向けて振り向いた。

 『どうかしましたか?』
 「いや・・・・・・なんでも無いよ」

 しかし振り向いても何も感じなかったので、その“感覚”を気のせいと処理したマープルでした。
 ですがマープルの魔術師としての今の“感覚”は寧ろ当たっていたのです。
 そこは小笠原諸島の中で、他の家よりも少々大きく広い民家でした。
 その敷地内の季節物を仕舞いこんでおく物置で、銀髪の1人の
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