第26話 中二病は加速する
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深い溜息をついた。
「静かに怒っておいででしたね?」
「うむ。皆にはすまないが、各自始末書十枚以上覚悟しておくように」
「その程度で済めば、むしろ助かります」
「だよなー?だって給仕長、何時もの三倍目付きが不味かったですよ?」
フランクと猟犬部隊主力の三人は何とか言葉を口に出来たが、他は全員ラーウィンが後で下す処刑を妄想するだけでも恐ろしいらしく、震えていた。
何しろフランクひいてはドイツに恥を塗ったも同然と言う、現在置かれた自分たちの立場を自覚させられるには十分効果的な殺気だったからだ。
「とは言え、此処で立ち止まり続けても仕方がない。演習場に向かうとしよう」
「「「了解!」」」
フランクを先頭に集合場所へ向かった。
−Interlude−
全員集合した時、フィーネやリザの顔を見れたと安堵の息をつく者達がいたが、これから告げられる決定で直にそれも豹変する。
「私は諸君らを少し甘やかしすぎていた様だ」
『『『『『・・・・・・・・・・・・』』』』』
フランクの言葉に俯く者はいなかったが、自覚ある者は目を見れば多少落ち込んでいると判る者ばかりだった。
「その為、今回問題を起こした隊員には相応の処分を下す」
『『『『『・・・・・・・・・』』』』』
「つもりだったが、騒動の原因となった主犯の1人であるブリンカー准尉自ら、今回伴った現地での問題も含めてすべての責任を取ると進言して来た」
『『『『『!!?』』』』』
「・・・・・・・・・」
帰還組以外の全隊員が驚きを隠せずにいた。
中でも驚くと共に異を唱えた者がいた。
「何故ブリンカー准尉だけなのですか!?主犯だと言うのであれば私も同じです中将!如何か私にも」
テルマ・ミュラー軍曹。
戦闘時のパワードスーツでは無く、銀髪をはためかす美少女軍人である。
「これは准尉自らの進言と言ったはずだ。そしてこれを私も受理した。異論は認められない」
「そん・・・な」
「先方の要求もあり、藤村組への不満があるものは誰であろうと今後日本に向かわせない事ともする。以上だ」
そうして解散になった後、今残っているのは未だ決定に不服であるテルマを含めた猟犬部隊の主力メンバーだ。
「それではブリンカー准尉、君にはまず一時的に二階級降格となってもらう」
「はい」
「リザ・・・」
「リザ〜」
「そして暫く本隊から離れて、僻地で従事してもらう」
「了解しました」
「そんな!?」
先程同様未だ不服なテルマが声を荒げるが、本人も含めて皆仕方がないと言う顔で諦めている。
だがリザの話はまだこれで終わりでは無い。
「だ
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