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オズのアン王女
第五幕その四
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「楽しく過ごしてるの」
「そうなのね」
「国民の誰かとね」
「一緒に食べてるの」
「朝昼晩もティータイムも」
 つまち本当に何時でもというのです。
「そうして食べてるわ」
「私と一緒ね」
「ドロシーもよね」
「本当にいつもね」
 彼女にしてもというのです。
「いつも誰かと一緒に食べてるわ」
「そうなのね」
「ええ、トトもいてくれるし」
「僕は本当に何時でもだよ」
 ドロシーの足元で彼女が自分のお皿に入れてくれたものを食べながら言うトトでした。
「ドロシーと一緒だからね」
「そう、トトはね」
 ドロシーもトトににこりとして応えます。
「何時でもよね」
「ドロシーと一緒だよ」
「時々別の誰かと冒険をすることもあるけれど」
「基本はね」
「一緒よね」
「何時でもね」
 王宮でも普通の冒険の時もです。
「そうだよね」
「トトは私の一番古いお友達だから」
「オズの国でもね」
「一緒よ」
「そういえばトトも」
 ジョージがトトを見つつ言いました、五人共バーベキューのお肉やお野菜を沢山食べています。勿論ジュースも楽しんでいます。
「カンサスにいたんだね」
「うん、あのお家にね」
「それで楽しく過ごしていたね」
「そうだよ」
 まさにというのです。
「あの時も楽しかったよ」
「色々あったけれど」
 ドロシーもカンサスにいた頃のことを思い出しています。
「あの時も楽しかったわ」
「おじさんおばさんと一緒に暮らしていてね」
「大平原の中のお家でね」
「そうだったね」
「おじさんとおばさんもオズの国に来てくれて」
 ドロシーは育ててくれたヘンリーおじさんとエムおばさんのことも思い出しました。
「家族一緒にもなって」
「オズの国でもね」
「今の私はとても幸せだけれれど」
「あの頃もね」
「幸せだったわ」
 確かに色々あって大変でもありましたが。
「トトもいてくれて」
「そうだったね」
「カンサスは今も広い農場がありますよ」
 ジョージはドロシーに今のこの州のお話をしました。
「見渡す限りの大平原で」
「今もなのね」
「はい、僕は別の街で生まれ育ってますけれど」
「カンサスに行ったこともあって」
「今もです」
「私達がいた時と同じね」
「そうです、文明は進歩してますけれど」
 ドロシーがいた頃よりもです、テレビもパソコンもあって自動車もあります。
「そこは一緒です」
「カンサスは」
「そうなんですよ」
「そうなのね」
「何かアメリカもそれぞれ違うんですね」
 大尉は二人のお話を聞いて思いました、この人とチクタクは食べずに皆が美味しいものを食べてにこりとなる笑顔を見ています。
「そこは」
「ええ、そうなの」
 ドロシーは大尉に答えました。

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