第3章:再会、繋がる絆
第92話「優しさの報酬」
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王”などと称えられていた訳だ。
民を導き、絶望から希望へと変える。そんな偉業が逸話として遺っている。
これだけで、“英霊”としては十分...!
「(この世界に同じのがあるかは分からない、“別の世界のルール”。普通、それを自分に当て嵌めるのはやり方すら一切分からない事だ。だが...。)」
―――“創造魔法”は、それを可能にする...!
「優輝...!?」
“カチリ”と、何かが切り替わる感覚に見舞われる。
魔力は使っていない。創造“魔法”とは言ったが、使ったのは“創造”の性質だけ。
性質を扱うだけなら、魔力は一切使わない。
「優輝の存在の格が、上がった...!?」
「一体何をしたの優ちゃん!?」
椿と葵が驚愕する。...尤も、その間も延命行為は続けてくれていた。
まぁ、二人が驚くのも無理はないかな。
荒唐無稽な話に思えるが、“世界の意思”に意識を傾け、Fateの世界のルールを自身に適用させ、存在を“受肉した英霊”に昇華させたのだ。
「(導王としての“宝具”を使えば、多分司は救える。だが....。)」
...ここまで来て、単純且つ、今はどうしようもない問題に突き当たる。
「....魔力が、足りない....っ!」
「なっ...!?ここまで来てか!?」
せっかく光明が見えたのに、それを閉ざされる。
クロノも、そう思ったのか驚いていた。
「くそっ...!くそっ....!ここまで来て...!」
このままでは目の前で死んでいくのを見るしかなくなる。
それだけは嫌だと、必死に考えを巡らせる。
「もう、親友を目の前で見殺しにしたくはないんだよ...!」
...だけど、どれだけ思考を巡らしても解決策は見えない。
こうなったらと、無理矢理にでもリンカーコアを活性化させようとする。
「っ、待て優輝!それをすれば君の命が...!」
「知った事か!それに、確実に死ぬ訳じゃない!」
クロノの制止を振り切り、リヒトを宝具として使用するため、魔力を振り絞ろうとする。
「....優輝さん。」
「奏?なんだ....っ!?」
その時、奏が何かを差し出してくる。それを見て、僕は目を見開いた。
「...優輝さんの偽物との戦いが終わった時、貰ったままで残ってた...。」
「.....!」
あの時、まだ使う機会があるだろうと、奏にあげた魔力結晶。
その残りが、まだ奏の手にあったのだ。
「....使って。これで、司さんを...。」
「........。」
“奇跡”は、既に一度司が起こした。アンラ・マンユを倒すという“奇跡”を。
それと、今こ
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