第2章:異分子の排除
第43話「システムU-D」
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ない...つまり、SEは回復し続けるんだよ。...溢れ続けるって言う方が正しいかな?つまり、SEを放出させないとエネルギーは溜まり続けて...。」
そこまで言って束は全員の顔を見渡し、各々が思い浮かべている最悪の想像を肯定するかのように頷いた。
「どうあってもゆーちゃんに負荷がかかる。無事では済まないよ。」
「...だから、すぐに動くべきと。」
「そう言う事。福音と違ってスピードはそこまで速くないから、全員で行ってもいいね。」
時間がない事で判断が迫られる。
マドカが勝てなかったという事は、例え全員でも負ける可能性はある。
それが理解できていたからこそ、空気が重くなる。
「ちーちゃん、対策を考えてる暇はないよ。エネルギーを使う魄翼を展開してても、どんどんエネルギーは蓄積するんだから、早くしないと核並のエネルギーが溜まっちゃう。」
「くっ....お前たちに頼るしかないのが悔やまれるが...やってくれるか?」
時間がないため、苦渋の判断で千冬はそう指示を出す。
「当然。やられっぱなしは性に合わないしね。」
「...クラスメイトとして、助けます。」
「同じ会社、似た境遇なんだ。それに、放ってなんかおけない。」
マドカ、簪、秋十が真っ先に了承する。
当然、断るつもりのなかった他の皆も、次々と了承していく。
「...準備が出来次第、全員で出発してくれ。くれぐれも、死ぬなよ。」
「「「「はい!!」」」」
はっきりと返事し、各々出発するために部屋を出ていく。
残ったのは千冬を含めた複数の教師と、束だけだ。
「....お前はどうするつもりだ。邪魔にさえならなければいいが...。」
「邪魔はしないよ。そうだねー、まぁ、伝えるべき情報があれば伝えるよ。それまでは、さー君の様子でも見に行ってくるねー!」
そういって、束も一度退出し、桜が治療されている部屋へと向かった。
「(....無事に戻ってきてくれ...。)」
残された千冬は、表情には出さないものの、心の中で皆の無事を祈った。
「皆、準備はいい?」
マドカが皆に呼びかけ、皆は頷く。
「じゃあ、行くよ。一度しか戦ってないから、戦法は分からないけど、基本は私と秋兄が対処する。遠距離が得意なら援護、そうでないなら隙を見て攻撃して。」
「分かった。」
「箒、束さんの言っていた事に反して実戦になってしまったけど、行けそう?」
「...なんとかな。足は引っ張らないようにしよう。」
全員、他に意見がないようで、一気に飛び立つ。
「攻撃されたら、決してまともに受けようだなんて考えないで!それと、ユーリの意識は完全になくな
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