第2章:異分子の排除
第43話「システムU-D」
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-Dを後退させる。
即座に煙幕用のグレネードを投げ、目暗ましを行う。
「離脱!」
「よし!」
マドカの声を合図に、一気に三人は離脱する。
...後に残ったのは、魄翼に包まれるように佇むユーリだけだった。
「っ...!篠咲君から通信です!」
旅館にて、秋十からの通信を受信する。
「...何があった?」
【作戦は半分成功、半分失敗です!....桜さんが負傷、ユーリは気を失って暴走状態です!どうやら、密漁船があった事で、状況が乱れたようで...。】
「なっ....!?」
“桜が負傷した”。その事実に千冬が驚く。
【ユーリの暴走...チヴィット達によると、エグザミアの意志が表に出ているようですが、全く手が付けられません!幸い、追ってきてはいませんが、今の状況では倒す事も不可能です。】
「っ...そうか...。」
桜がやられた事に驚きつつも、平静を保って千冬は答える。
【詳しくは、戻ってから話します。】
「了解した。....くっ....。」
通信を切り、苦虫を噛み潰したような表情で思わず机を叩いてしまう。
「....これも、予想通りなのか。束。」
「.........。」
通信をじっと聞いていた束に、千冬は問う。
「...予想通りかどうかで言えば、完全な予想外だよ。...まさか、エグザミアがあそこまでゆーちゃんを大事にしてただなんて思わなかった。」
「なに...?」
珍しく真剣に答える束に、千冬も詳しく聞こうと向き直る。
「あっ君は暴走って言ってたけど、チヴィットが言ってた事が本当なら、ゆーちゃんは暴走してないよ。...というか、今のゆーちゃんはおそらく精神が不安定だと思う。」
「どういうことだ。」
「...エグザミアが、ゆーちゃんの心を守ろうと表に出ているという事。それを邪魔されたくないのと、その原因を排除するために手が付けられない事になっているんだと思う。」
エグザミアに関するデータを自前の端末から提示し、束はそう説明する。
「そんな事がありえるのか?」
「ありえるよ。ゆーちゃんのエグザミアは他のISと違って“番外世代”。AIや、ISの意志を重視した機能を持っているから、その分他のISよりも意志が強いの。」
「....なるほど、な...。」
束のいう事なら間違いないだろうと、千冬は納得する。
「それにしても、エグザミアは過保護だね。ここまでする事ないのに。」
「...エーベルヴァインの心が傷ついた原因は分かるか?」
「チヴィットなら知ってると思うよ。...まぁ、私も予想はついてるけど。」
溜め息を吐
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