ギルガメッシュ襲来
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!」
もう美遊よりガチ泣きして、親友?に芝居の上での熱い涙を落とし続けるクロエ。目で「貴方の苦しい思いは、この私が一番よく知っているのよっ!」と言う顔で泣いた。もちろんウソ泣きで。
「ああっ、クロエッ、クロエッ、貴方も同じっ」
親友?同士で抱き合って、熱い青春の涙を流し合いながら親友?を抱きしめる。
「でもね、異世界のお兄ちゃんは貴方の事をどう思っているかしら?」
美遊の肩に顔を隠し、耳元で悪魔の囁きをしてやるクロエ。
「ヒッ!」
チョロ過ぎるイリヤとか凜やアンジェリカより、真面目で頑なで、人の意見などで自分を変えるはずがない少女は、クロエの囁きで簡単に堕ちた。
「もう向こうの世界の士郎さんは美遊の本当のお兄さんなの、実の妹と結婚しようって人は居ないわよね? でもうちのお兄ちゃんは美遊の事可愛いって言ってたわ」
悪魔に魅入られてしまい、何かガタガタ震えながら、病んだ目で頷き続ける美遊。
「妹にできた初めての親友、クラス変え程度では決して別れ別れになりそうにない、異世界での同一人物、同じように体の中に聖杯を持っていて、うちのパパやママの願いさえ叶えられる運命の少女。美遊、貴方はうちのお兄ちゃんを攻略できる最短コースにいる運命の相手なのよっ!」
美遊の中からも、何かガビーンとか擬音が聞こえて、異世界の士郎さんスイッチがONに、シーケンス回路の安全装置でもお兄ちゃんスイッチを諦めてOFFにガッチリと切り替わった。もう愛の過電流でオフになるまで、美遊の愛は異世界お兄ちゃん一択になった。
「後でイリヤとも仲直りして、アタシは身を引くわ」
「どうしてっ? クロエもお兄ちゃんがっ」
「いいのよ、お兄ちゃん大好き病なんて、後で思い出したら、顔から火が出るものよ」
クロエはとても悲しそうな表情で笑った。心の中ではチョロ過ぎて免疫のない美遊を見て「流石異世界の同一人物」と思いながら爆笑していた。
「ああっ、クロエッ、私の大切な親友っ」
騙されているとも知らず、美遊も本気泣きしてクロエを抱きしめた。
エーデルフェルト
オーギュストと共に家に帰って来たルヴィア。凜が口からエクトプラズムを吐いて倒れていたのは無視して、お向かいに行っていたはずのイリヤ、クロエ、美遊や、アンジェリカと凜の母も帰っていた。
「さあ、仲直りして、二人とも」
「ごめんなさいっ、美遊〜〜〜っ」
「いいえ、私こそ、イリヤ、クロエ、貴方たちの気持ちも知らないでっ」
何故か美遊とイリヤが泣きながら抱き合って仲直りしているようで、美遊の様子もユデダコなので、またクロエが何か囁いて美遊も壊したように思えた。
(クロエ、恐ろしい子……)
また月影先生の髪形になり、少女漫画特有の白目を剥いて驚いているルヴィア。
目の前で凜が堕ちたのを見せられ、
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