暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ガンダムW
1622話
[1/5]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 は? 何を言っている?
 それが通信を聞いた時の、俺の正直な気持ちだった。
 そして同時に加速の効果が切れ、アレックスが乗っているかもしれないキャンサーがこっちとの距離を縮めようとし……

「取りあえず、お前はここで落ちろ!」

 両肩のマシンキャノンをキャンサーへと撃つ。
 だが、キャンサーはそれを察していたかのように岩陰へと隠れ、同時にパイシーズや他のキャンサーが纏めてこっちに向かってくる。
 ちっ、愛でも使うべきだったな。
 ともあれ、向こうから集まってきてくれたのならこっちとしても助かる。
 距離が縮まった事でこっちに撃たれる魚雷の数は増えたが、狙いそのものは今逃がしたキャンサーよりは甘い。
 更にキャンサーとの戦いで海底付近まで下がっていた為、向こうだけではなくこっちも岩を盾として使う事が出来る。
 爆発により次々と海底の岩が破壊されていくのを眺めつつ、一気に間合いを詰める。
 こっちに集まってきたキャンサーに近付くと、シールドの裏からビームサーベルを抜き、キャンサーの装甲付近で起動させ……次の瞬間にはキャンサーはコックピットを貫かれて海底へと落下していく。
 以前までのトールギスであれば、水中でビーム兵器を使うという真似は出来なかっただろう。
 だが、関節部分に使ったガンダニュウム合金のお陰で、短時間……それこそ、ほんの数秒……どんなに頑張っても10秒程度ではあるが、トールギスも水中でビーム兵器の使用が可能になった。
 ああ、ガンダニュウム合金のシールド云々って考えたけど、もしシールドをガンダニュウム合金にすれば、そっちでもビームの威力は多少なりとも上がるのか。
 もっとも、フルガンダニュウム合金製MSのデスサイズみたいに、制限が全くなく水中でビーム兵器を使う事は出来ないだろうが。
 そんな風に考えながら、キャンサーとパイシーズを1機、2機、3機と次々に落としていく。
 まだ敵MSは残っていたが、勝ち目はないと判断したのだろう。四散するように残りのMSがここから離れていく。
 それを追撃してもいいのだが、今はそれよりも前にやるべき事がある。

「それで、サリィ。基地が所属不明勢力に襲われてるって話だったが?」
『はい。……その、急に入って来た連絡だったのでそちらにお知らせしましたが、もしかして不味かったですか?』

 不味かったと言えば不味かったのだろう。
 もしサリィからの通信が入っていなければ、あの時キャンサーを仕留められた筈なのだから。
 だがそれでも、向こうでこっちの様子を逐一承知している訳ではない以上、仕方がない。

「いや、気にするな。敵を1機逃がしただけだ」

 正確には今倒しきれなかった敵も逃がしたのだが、それはいいだろう。

『そうですか。……申し訳ありません』
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ