提督はBarにいる×ろくろう編・その3
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というか……」
そりゃあねぇ。旨味成分の三重奏だもの、スープが不味くなる要因がない。
和食を代表とする日本料理に欠かせない『旨味』。化学的に言うならアミノ酸や核酸等の有機酸の総称である。まぁ小難しい話は抜きにすると、旨味は化学反応だ。有名なのは次の4つ位かな?
・昆布やトマト等に多く含まれるグルタミン酸
・鰹節や味噌、醤油等の発酵調味料に多いイノシン酸
・キノコ類に多いグアニル酸
・貝類の旨味成分コハク酸
代表的なのはこの辺だろうか。しかも旨味成分というのは足し算ではなくかけ算。上手く組み合わせる事でその味を何倍にも増幅してくれる。まぁ、食材との相性なんかもあるから、そこは腕の見せ所だな。今回はその辺も軽く説明しながら作ってみたいと思う。
《旨味たっぷり!シジミ鍋》
・シジミ:200〜300g
・にんにく:3〜4片
・出汁昆布:5cm位のを2枚(無ければ昆布茶大さじ2)
・豚薄切り肉:300g
・白菜:中サイズ1/4
・ネギ:1/2本
・豆腐:1丁
・しめじ:1パック
さぁ、作っていこう。まずは土鍋に砂抜きしてよく洗ったシジミ、出汁昆布、皮を剥いて芽を取ったにんにくを入れる。にんにくを入れるというのがポイントで、にんにくや生姜、ネギなどの香味野菜は旨味を引き立ててくれる効果がある。丸のまま入れるのは匂いが出過ぎないようにするためた。そこに水を600〜800cc入れて火にかける。この時点で、コハク酸とグルタミン酸のコラボが始まっている訳だ。強火でダシを出すために煮込む。途中相当にアクが出るので、こまめに掬うか、面倒ならキッチンペーパーを表面に落としてアクを吸わせてそのまま捨てるといいだろう。
その間に具材の下拵えだ。白菜は下茹でしてクタッとなるくらいまで茹でておく。生のまま突っ込むと白菜が折角のスープを殆ど吸っちまうからな。ネギは斜め切りに、豆腐は食べやすい大きさにカット。しめじは小房に分けておこう。
シジミの口が開いたら、下拵えしておいたネギ、しめじを入れ、軽く煮てから白菜を入れる。豆腐を入れて一煮立ちさせたら、固くならないように最後に肉を投入。カセットコンロ等で温めながらつつく場合は、肉を入れずに移動させよう。
「ニンニクも効いてるし、身体が温まりますねこれは」
相馬中将も美味そうに、鍋をつつきながらぬる燗を楽しんでいる。銘柄は持ってきて貰った月乃井酒造の代名詞『月乃井』のひやおろしだ。
「飛行機での長時間移動は寒かっただろうと思ってな。温かい物にさせてもらった」
さて、腹に温かい物を入れたら胃が動き出す頃合いだろう。ここらで1つ、ガツンと腹に貯まるパスタでも作ろうか。……何?『パスタ
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