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エターナルユースの妖精王
DAY BREAK
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の事は、まあ誰にでも想像が付くだろう。冷え切った目のニアが男を容赦なく言葉で抉りに抉り、逆上して振り上げられた拳を避けてこれまた容赦なく蹴りを腹に叩き込んでいた。その時に「そんなふざけた呼び方をする奴はこの世に二人もいらないんだよ、ド阿保」と言っていたが、そんな呼び方をする人が知り合いにでもいるのだろうか。
そして、二つ目。

(メロン……この街の名前もそうだけど……どこかで聞いた事あるのよね……)

なんとなく覚えはあるのだが、それが何だったかと聞かれるとはっきりと答えられない。曖昧なそれをはっきりさせたくて考え込むが、取っ掛かりが見つけられずに全く思い出せないままだ。

「まさか、噂に名高い妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔導士さんがこの仕事を引き受けてくれるなんて……」
「そっか?こんなうめェ仕事、よく今まで残ってたなあって思うけどな」

ナツは笑顔でそう返すが、それを見るルーシィは薄々感づいていた。
依頼主が金持ちとはいえ、明らかに仕事の内容と報酬の額が釣り合わない。その本にどれほどの価値があるのか知らないが、本を一冊取って来るだけの仕事にあの額はまず怪しまれる。釣り合いの取れていない仕事を警戒して避けるのは当然といえた。

「しかもこんなお若いのに。さぞ有名な魔導士さんなんでしょうな」
「ナツは火竜(サラマンダー)って呼ばれてるんだ」
「おお!!その字なら耳にした事が。……で、こちらは?」
「あたしも妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔導士です!!!」

カービィの目がこちらを向く。まだ入って数日の新人とはいえ、この場にナツと並んで来ているのだからギルドの魔導士だとすぐに解りそうなものなのだが。
思わず強めの口調で答えると、カービィは何か言いたげにルーシィをじっと見つめ、慌てたように両手を振る。

「その服装は趣味か何かで?いえいえ…いいんですがね」
「ちょっと帰りたくなってきた」

涙目になるルーシィの横で、元凶二人は大笑いしていた。







《あーあ、可哀想に。ハメられちゃってなあ》

やたらと広い屋敷の敷地内、窓から室内にいる全員が見える位置で、身を隠したパーシヴァルがぼそっと呟いた。何を話しているのかはよく聞こえないが、ニアが何かと目をかけている金髪の少女が涙目なのを見た限り、あのメイド服姿に何か言われたのだろうか。かなり可愛らしいし似合っていると思うのだが、この場では明らかに浮いてしまっている。
名前も知らない誰かの屋敷の陰に、パーシヴァルは一人で隠れていた。あの後早くに移動を始めた彼等を追いかけようとしたニアを《まだパーカー買ってないだろ?アイツ等は俺が見ておくから、さっさと買って来いよ》と呼び止めて、返事も聞かずに飛び出してきた結果である。
どうせ返事を待
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