32話「ロリへの愛は世界を救うか?C〜ロシア軍VS俺〜」
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ネタバレ伏線公開ver
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一般的に賄賂はいけない行為だとされている。国の腐敗の証であり、国家の寿命を食いつぶしてしまうからだ。
だが、国によっては物事を効率よく進める潤滑油ともなり得る。
例を上げるなら……悪徳都市の役所で賄賂を払わないと、どんな事になるか知っているだろうか?
商売の手続きを正規の手続きで行うと、何十枚もある書類を書かされる上に、それらの書類の手続き方法がどこにも載っていなかったりする。苦労して全部の書類を提出しても、少しでも間違いがあれば承認は降りないし、承認されたとしても数ヶ月はかかる。
部署ごとに営業時間が違ったりするから、行政サービスを受けようとする利用者は複数の部署をたらい回しにされ、長い行列ができるほどだ。
だが、賄賂を役人に渡せば話は違う。余計な手間暇を吹き飛ばして、あっさりと手続きを終わらせてくれるのだ。
そんな悪徳都市の役所と似ている国が、地球にもある。ロシアだ。領土は広大だが寒い。鬱病患者を大量発生させる生き辛い国――俺たちは、その国の軍隊から攻撃を受けていた。
「お師様ぁー!?なんで攻撃されているんですかぁー!?あれって人間ですよねー!」
「たぶんバグダインのせいだっ!あらかじめ大量の賄賂を送って、ロシアかそこらへんの偉い人と仲良くなっていたんだ!車両さえ処分すれば、死体すら残らないダンジョン世界の性質を利用した完全犯罪とか目論んでいるに違いないぞっ!
現に、俺たち以外の車を全く見かけなくて可笑しいー!」
俺たちはブラドさんと合流しようと、白い装甲車両に乗って来た道を戻ったら……ロシア国旗が車両にペイントされている武装集団に攻撃された。
ロシア軍は迷彩色の装甲車両をいくつも繰り出して、周辺に小型の無人探査機を飛ばしまくるネズミ取り戦術と投げ槍戦術を合体させた代物をやっている。一度発見した敵に向けて、何度も何度も装甲車両部隊を送り出し、徹底的に叩くという戦い方だ。
探査機を叩いても放置しても、たくさんの戦力がやってくる所が厭らしい。その場に留まっていたら、高速で駆け巡る装甲車両部隊の餌食となり、死ぬのを待つばかり……まぁ、燃料を大量消費するのが問題点だが、しらみつぶしに探して残党を狩るのに適している。
「白真珠っ!俺らを攻撃している奴らアホだぞ!」
「どうしました?」
「装甲車両部隊を交代順番に出して、地域を制圧する戦術をやっているっぽいんだが……これ、車で逃走中の俺たちにやると、何の意味もない無意味すぎる行為だ!」
「はぁ……つまり、どういう事です?」
「魔物に通用する戦術しか学んでいない奴らって事だ!このまま白真珠が氷を障害物代わりに作りまくれば振り切れるぞ!」
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