235部分:炎は燃えてその四
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炎は燃えてその四
セリスは市民達の歓喜の声に対し手を振って応えていた。馬は大通りを宮城h向けて進んでいく。青い宮城の前に今まで共に戦ってきた仲間達が待っていた。
皆セリスを見ていた。セリスはゆっくりと馬を降り皆に微笑んだ。
青い壁と会談、そして青い扉の宮城の正門の前に炎騎士団の騎士達が横に整列していた。その前に紅い法衣の年老いた司祭が立っていた。
司祭はセリスの前に進み出て来た。そして頭を垂れて言った。
「ようこそおいで下さいました、セリス皇子。このフェリペ我が主君に代わり御礼申し上げます」
セリスは彼に対し敬礼で応えた。
「こちらこそ。御招き頂き有り難うございます。御主君はどちらですか?」
「もうすぐ来られます。暫し御待ち下さい」
暫くの間場を静寂が支配した。一同固唾を飲んだ。
やがて正門の扉がゆっくりと開かれた。扉の中にはアルヴィスが立っていた。
アーサーは彼の姿を見て愕然とした。何故先のシアルフィ平原での会談で気付かなかったのか。あの時は憎悪で気付かなかったのか。彼は今目の前でゆっくりと階段を降りて来るその人に会っていたのだ。
自分がこの戦いに身を投じるきっかけとなったあの赤い髪の男の訪問、その赤い髪の男こそ今目の前にいるアルヴィスであったのだ。
(何故だ、どういうことなんだ一体・・・・・・)
顔面蒼白となるアーサーにアルヴィスも気付いていた。チラリ、と見た。何か思うところがあったようだがすぐに視線を外した。
階段から降り立った。帝国軍の騎士達が一斉に敬礼する。アルヴィスはセリスと向かい合った。
「よく来てくれたな。このアルヴィス心から礼を言うぞ」
「はい」
両者はそう言うと腰から剣を抜いた。
「多くは言わぬ。私が生きるか卿が生きるか、それだけだ」
「はい」
「行くぞ」
両者は剣を立て互いに礼をした。アルヴィスの銀の大剣に炎が宿りセリスのティルフィングが白銀に輝いた。それが合図となった。
アルヴィスが剣から炎を放つ。セリスはその炎を身体を捻ってかわした。
アルヴィスは次に自分の前に無数の火柱を出した。それは一斉にセリスに襲い掛かった。
今度は跳躍した。そこへ巨大な火球が来る。剣を横に振るいそれを打ち消す。
そのままアルヴィスの頭上へ一撃を振り下ろす。アルヴィスはそれを剣で受け止めた。
再び剣に炎を宿らせ今度はセリスに斬りつける。セリスはそれを受け止める。そして逆に剣撃を繰り出すがアルヴィスはそれを防ぐ。
「見事だな、剣も魔法も」
レヴィンはアルヴィスの闘いを見て感嘆の声を漏らした。
「はい。魔法戦士ファラの再来と謳われただけはあります。敵ながら見事です」
オイフェもそれに同意した。
「だが・・・・・・」
レヴィンは言葉を濁した。
「地力
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