暁 〜小説投稿サイト〜
ファイアーエムブレム聖戦の系譜 〜幾多の星達〜
229部分:決戦その八
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話

「ここはシアルフィまでお逃げ下さい。そして再びシアルフィ軍に対し決戦をお挑み下さい。退路は私が確保致します故」
「馬鹿な、卿等を置いて何処へ行くというのだ」
 アルヴィスは顔を曇らせて言った。
「・・・・・・それは道です」
 アイーダは言った。
「道!?」
「はい、陛下が歩まれる真の道です」
「真の道・・・・・・!?」
 その言葉を聞いてアルヴィスはいぶかしんだ。アイーダは言葉を続けた。
「今はヴァルハラに旅立たれる時ではないということです。フェリペ殿、陛下を頼みましたぞ」
「はい」
 フェリペと近習の近衛兵達がアルヴィスの周りを固める。そして主を半ば強引に急かした。
 最早アルヴィスにはどうする事も出来なかった。こちらに背を向け目の前に迫った解放軍の大軍と対峙するアイーダの方を振り返った。
「・・・・・・死ぬなよ」
 言っても無駄なのはわかっていた。しかしそう言うしかなかった。
「勿論です」
 アイーダもそう言うしかなかった。近衛兵達が馬を走らせた。アイーダは遠くなっていく蹄の音を聞きながら心の中で言った。
(陛下、おさらばです)
 前から緑の髪の男が来る。最後の時が来た、と悟った。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ