サンライト
[3/16]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
っとる?」
『全ては“報復”で繋がっている、“時代”は常に人の報復心で動かされている。マキナ・ソレノイドにも伝えたこの言葉こそが、世界の真実だ』
「違う! 人の世は負の感情だけで動いてはいない! 大事なものを守るために、大切なものを生み出すために、皆は頑張ってきたんや! その尊い努力が、報復心なんて悲しいものであるはずがない!」
『お綺麗な言葉だな……どうしようもなく、子供の理論だ。始まりは純粋で尊いものでも、それは知らぬ間に別の憎しみを生み、やがて報復心へと成り替わる。人間は元々救うために生み出したものを武器や兵器に転換、使用する生物だ。お前達がマキナ・ソレノイドの作り出した薬を、武器としてこの私に投与したようにな』
「ぐ…………!」
勝つためとはいえ、やらざるを得なかった業。自分達も思うところはあったそれを指摘されては、はやても反論の言葉が出なかった。
『私の植えた報復心にすら耐えた彼女のことだ。救うために作った薬が武器として使われることには否定的な感情を抱いていただろう? そう仕向けた以上、お前達も結局はそういう生物だ。自らの考えを成し遂げるために、使えるものは何でも使う存在なのだ』
「わかっとる……あの時マキナちゃんは謝らなくていいって言ってたけど、やっぱりこういう事はちゃんと謝罪するべきや。もう二度とこんな使い方はしないって……だからこそ、この一度きりでお前を倒し切って見せる!」
『吠えたな……まあいい。この戦いがいかなる結果になろうと、既に世界の運命は定まった。お前達の手では変えられない歯車が動き出したのだからな』
「何を訳の分からんことを……!」
『それがわからないからお前達は無知なのだよ。そもそも、先の言葉は人間社会のことのみを示したものではない。次元世界、世紀末世界、それらの過去、現在、未来、全てを含んだ巨視的な意味なのだ……』
「巨視的な意味……?」
『常々疑問だった、なぜ暗黒の戦士は何の取り柄もない貴様達を生かそうとしたのか。だが公爵から真実を聞いて、私はようやく納得した。彼は真実を知らずとも、自らの宿命を果たそうとしていた。彼は多くの者を救い、導き……そうやって無意識に、本能的に……真の未来を獲得しようとしていたのだ。だが、それはあと一歩の所で寿命に遮られた』
「? どういう意味や? お前や公爵……ヴァランシアのリーダーは、サバタ兄ちゃんの何を知っとる?」
『サービスはここまでだ。この先を知りたくば自力でたどり着くがいい。まあいずれ貴様達も真相にたどり着くだろう……』
ガシッ!!
「しまっ―――!?」
『生きて還れたならな』
話に意識を向けすぎて回避が間に合わず、はやてはサヘラントロプスの右腕に全身を鷲掴みにされてしまう。急ぎ脱
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ