第三十九話 おぢばがえりその一
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第三十九話 おぢばがえり
天理高校の夏休みは長いです、七月十日辺りには期末試験が終わってそこからすぐに夏休みに入ります。
そのことについてです、今日も何故か会った阿波野君とお昼御飯の後で寄った売店で会ってお話をしました。
パンを買ってです、クラスに戻るのですが阿波野君は私の横にいます。
「何でいるのよ」
「いえ、これからクラスに戻るんですけれど」
「一年のよね」
「そうです」
「全く、何で毎日会うのよ」
「これこそお引き寄せですね」
嫌になる位にこにことして言ってきました。
「有り難いことに」
「全然有り難くないわよ、最近大変だし」
「あっ、期末テストの勉強で」
「そうよ、やっぱりテスト前はね」
私は毎日少しずつする方なのですがそれでもです。
「勉強しないといけないから」
「それはそうですね」
「そう、これでも忙しいのよ」
「夜ちゃんと寝てます?」
「いえ、あまり」
当然ながらテスト勉強で、です。自習時間は寮でちゃんとありますけれどそれではどうしても足りない気がしてです。
「寝てないわ」
「それはよくないですよ、ちゃんと寝ないと」
「わかってるけれどね」
「テスト前だからですか」
「仕方ないのよ」
頑張るしかです。
「だからだけれど」
「テストで終わりじゃないですし」
「おぢばがえり?」
「それもありますよね」
「まあね、今年もね」
受験勉強もあってです。
「そちらもやらないとね」
「やっぱり受験に専念したいですよね」
「ええ、けれどこれはね」
おぢばがえりひのきしんはです。
「ちゃんとしないといけないから。吹奏楽部としてもね」
「部活でもですか」
「やらないといけないの」
天理高校の部活の特徴でしょうか、あとようぼくコースでも同じです。
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