動き出す時代
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だけに特化したような服を着て。
「姫、なんですかその格好?」
「この国を作り上げた女王が着ていた戦闘服、こっちは秘剣・閻水。初代様は剣の腕と閻水によって作り出した内海によってこの国周辺を人類の生存可能域にした聖人なの。さすがにこれは渡せないよ。それより、そっちの方は?」
「とりあえず、上等な宝石を邪魔にならない程度と当座の資金としてある程度の金貨を」
「上出来。それじゃあ、行こうか、お姉ちゃんを捕まえに」
こうして姫は国を旅立ちました。情報を集めながら順調に西へと向かい続けました。そんな姫の前に立ちはだかるものが現れました。
「第2王女で合ってるかしら?」
「貴女は?」
「第1王女に雇われた傭兵。恨みなんかは全然ないけど、此処から先を通す訳にはいかないの」
武器や鎧を持たず、手甲と脚甲のみで立ちふさがる傭兵。
「ラウラ、Cの袋」
「ええっと、Cの袋、これか」
侍女から受け取った袋をそのまま傭兵に投げ渡す。
「えっ、この感触と重さ、えっ、まじ!?」
「退いてもらえますか。時間が惜しいので」
「いや、でも、一応前金を貰っちゃってるし」
「ラウラ、倍プッシュ。それから水を」
「持ってけドロボー」
侍女が直接袋を投げつけ、水を取り出し王女へと渡す。水を受け取った王女はそれを秘剣・閻水にかけ、水の刃を形成する。
「どうする?やるなら相手になるけど」
「え〜っと、この後も継続して雇ってくれるとありがたいです。私の実力を売るためにも一手、手合わせをお願いしたくはあります」
「いいよ。手合わせしてあげる」
「姫、お待ちを。怪我をされると困りますので、私が相手をします」
「ラウラが?まあ良いよ」
侍女はナイフを片手に傭兵に躍りかかる。傭兵はナイフを手甲、脚甲で防ぎながら手刀、脚刀を主体に攻める。徐々に侍女が押され始め、とうとう体勢が崩れ、傭兵が止めを刺そうとした所で
「この瞬間を待っていた!!」
ナイフを投げたと思えば細いワイヤーが括り付けられていたのか、それを操り、傭兵の上半身の動きを封じ込める。ナイフ自体は真剣白歯取り(誤字にあらず)で防がれてしまう。そして、二本目のナイフを取り出して飛びかかり、巴投げの要領で投げ飛ばされて顔面から落下する。
「だ、大丈夫、ラウラ?」
「あんまり大丈夫じゃない。鼻を思いっきり打った」
こうして姫は傭兵を仲間に加えて更に西へと向かいます。そして、とうとう第1王女に追いつきました。第1王女は西の国と水の国の最前線の砦にいることまではわかりました。
「噂では、西の国の皇太子が出張ってきているそうですけど、どうしますか?」
「正面から行くよ」
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