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マクロスフロンティア【YATAGARASU of the learning wing】
訓練
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何の訓練なんだ?」

「烏羽中尉、だ。なに、嫌でもすぐに分かる。」

パイロットスーツを着用し、俺の機体の前に立つアルト。その肩を一度ポンと叩き、機体の後部座席を指差す。

「乗れ。」

「は?」

「二度は言わんぞ?今回の訓練は乗るだけだ。さっさとしろ!」

「…さ、サー・イエッサー!!」

軽く檄を飛ばすとそそくさと乗り込むアルト。……さて、吐くなよ?

「よし、行くぞ……レイヴン2よりデルタ1へ、これより訓練飛行を行う。発艦許可を。」

『デルタ1了解、発進を許可します。……スカル4は大丈夫ですか?』

「今は、な。帰りは分からん。念のためにカナリア中尉に声掛けといてくれ。」

『了解、格納庫で待機して貰います。スカル4、幸運を祈ります。』

「ちょっと待て!?無事じゃなくなるような何かが起こるのか!?」

「CPU、リニアカタパルトとのリンクを確認。」

『タイミングはお任せします。』

「了解、レイヴン2、発進する!アルト、喋るな舌噛むぞ?」

「無視するなぁぁぁ!!?」

カタパルトから射出されると同時にスラスターを全開で吹かす。加速度は瞬時に30Gには達しただろう。いきなり気を失ってないかどうかが心配だが、呻き声が聞こえる辺りまだ平気だろう。

「……っ、この程度コイツにとっては序ノ口だぞ?」

最高速度まで加速するとそこから曲芸機動(エアロバティックマニューバ)に移る。ハンマーヘッドにテールスライド、ナイフエッジやらバーティカル・キューバンエイト。止めとばかりにバレルロールしながらのハートループ。最後のなんかは宇宙空間でしかできない(空力的に)大技だ。

ぶっちゃげ俺でもギリギリの機動で、気を抜いたらそのまま意識を持ってかれそうだ。

ここまでやれば分かるだろう。これは新人をひたすらブン回すことでGのキツさを体に叩き込む訓練だ。ただしこれは教官役の人間もGに晒されるのだが……。

俺の時にはVF-171だったがまあ、出来るならキツい方がいいだろう。現にアルトも死にそうな顔こそしているが、まだ意識を保っている。

「さて、感想はどうだい、新人(ルーキー)?」

「………最悪だ。」

「喋る余裕があるか、なら次行くぞ?」

「ちょ、まっ!?」

お次は戦闘機動(コンバットマニューバ)だ。ちょうど近くにあったアステロイド帯に突っ込み、予め設置されていた的を撃ち落としつつ隙間を縫って飛ぶ。途中ガウォークやバトロイドを交え、ガンポッドと機銃を使って目の前に現れる的に射撃。

さらには周囲から放たれるペイント弾を紙一重で回避しながら応射。そんなギリギリの戦闘機動を10分ほど続ける。ここいらが限界だろう。

最後のターゲットを撃破。タイムは…
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