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マクロスフロンティア【YATAGARASU of the learning wing】
訓練
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うにか乗りこなして見せますよ。」

VF-19エクスカリバー、圧倒的な速度と機動性を備え、新統合軍では永らくエース専用機として運用されている。性能面ではVF-25に譲るものの、格闘戦(ドッグファイト)時の機動性は未だトップクラスを保つ。さらに、今回俺が乗るのは電子機器(アビオニクス)類をVF-25規格にアップデートしたカスタム機なので、実質VF-25と同等と言っても過言ではない。

だが……VF-19が必然的に持つとある問題。それは乗るパイロットだ。ISCを搭載していないVF-19では当然パイロットに莫大なGが掛かる。さらに尖った性能を持つVF-19は決して素人向きとは言えないVF-25より、輪をかけて操縦が難しい。VF-19に乗ったパイロットは多くとも、真に使いこなせたパイロットは数少なく、それこそ数えられる程しかいないのだ。

「だからこそ、乗ってみたいってのはバルキリー乗りなら一度は考えると思いますよ?」

エクスカリバーに乗るということは名実共にエースパイロットの証だ。憧れるパイロットは多い。

「……だよなぁ?何だかんだでアタシも乗ったことねぇし……まあフロンティアにはそもそもVF-19自体配備されて無いからな。」

「……そりゃあ……乗れるパイロットがいませんからね……あの惨状じゃあ。」

……実際、今の新統合軍は酷いものだ。上層部の無人機(ゴースト)頼りが現場にまで浸透し、士気も練度も低い。この間の襲撃を受けて辞めた連中も少なくないとか。

「ま、そんな状況だからこそ、アタシ達PMCの需要があるってもんだ。精々高く売り付けさせてもらおう。」

「それもそうですね。……とは言え、うちだけじゃ絶対数が限られてるんで出来るだけ強くなって欲しいですけど。」

あんな連中でも、いるのといないのとでは全然違う。数とは古来から最も単純で絶対的な力の一つだ。彼らには是非とも、背中を預ける……とはいかなくても、面倒を見ずに済むようになってほしいものだ。










一週間後、S.M.Sの格納庫にて

「おーおー、やってるねぇ。」

茶化す様に言うのはクレイだ。視線の先にはミシェルの檄に煽られて、動力の切れたEXギアを装着して走る――――と言うよりヨタヨタとふらつきながら歩くアルトの姿がある。

所謂鬼軍曹の扱きというやつだ。民間と軍隊の違いを体に叩き込むと同時に手っ取り早く兵士へと鍛え上げる。ミシェルとルカとフィーナの時は俺が担当だったし、俺とクレイは姐さんが担当だった。

因みに格闘はカナリア中尉に、射撃はオズマ少佐直々に教えているらしい。贅沢な奴だ、可哀想に。

で、そろそろ俺も訓練に協力して欲しいって言われたんだが……まさか、な。だがまあ確かに、『アレ』をやるなら早い
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