22部分:愚王の末路その五
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が見ても明らかであった。親衛隊は最早殆どが討ち取られ、中には剣を向けた味方に返り討ちに遭っている者もいた。将兵達の中には投降する者も現われだしておりイザーク軍は壊滅寸前という有様であった。その中で軍を立て直そうと必死に奮闘する者もいた。
「怯むな!敵の数、多くはないぞ!」
馬上で斧を振りスレッダー将軍は崩れていく自軍を懸命に叱咤激励し立て直そうとする。だが戦死する者、投降する者、傷付く者はイザーク軍の将兵ばかりであり解放軍に空と陸から暴風さながらの攻撃を受け続けていた。斧騎士団もその数を減らしていきスレッダーの前にも一騎の若い騎士が現われた。
「敵将とお見受けした、勝負!」
デルムッドである。左手で馬の手綱を握り、右手に銀の大剣を持っている。既に幾人も倒したのであろう、剣は血に染まっている。
「面白い、我が名はスレッダー。この名にかけ卿の誘い受けよう!」
「有難い、我は解放軍の騎士デルムッド、参る!」
「デルムッドか、覚えておくぞ!」
デルムッドの大剣とスレッダーの斧が撃ち合った。十合、二十合と撃ち合わされたがやがてスレッダーの斧の動きが鈍くなってきた。それを逃さずデルムッドは剣を一閃させた。
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