MySword,MyMaster
Act-4
#2
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」
騎士王と槍の英霊は各々の得物を構える。
しかして狂い、狂い、さらに狂った大樹の祖に、英霊二基では歯などは立たぬ。
「ここは俺にまかせてくれませんかねぇ」
暗殺者、笑って。
漆黒の闇を以て、喜劇に幕を下ろさんと。
***
「ワタシは――僕は、ただ……あの少年を、助けたい、と、――――」
主無き騎兵の慟哭。
黄金の聖剣は既にその?の半分を焼き祓い、いかなギリシアに名高き英雄と言えど、その霊基はもはや持たぬ。
金の光を振りまきながら、粒子と化して消えていく。
ライダーのサーヴァントを、セイバーとグレーシャは声もなく見送った。
***
「ふは、ふはは、ふはははははは!!!」
「ははは! クハハハハハハハハ!!!」
同じ目的を持った皇帝と王は笑う、笑う、笑う――
皇帝は自らを満足させる芸術を。
王は生前のそれを超える戦いを。
それぞれ互いに、求めるモノこそ違えども、目指すべきは同じもの――
「セイバーのサーヴァントを殺すのは私だ! 故に貴様には死を許そうランサーよ!」
「ほざけ! セイバーを仕留めるのはこの俺だ。あれ程までの逸材を、みすみす貴様などに渡すかよ!」
互いに恐れる者など何もない。
互いに竜を追い、竜と戦い、竜を打ち破った『竜殺し』。
皇帝の魔術が火を噴く。
王の槍が全てを薙ぐ。
衣を焼き。衣を引き裂き。
衣を直し。衣を治す。
世界の半分を手にした皇帝と。
世界の半分を率いた王が。
「死ね」
「それはこちらの台詞だ」
激突する。
皇帝が号令をかけた。
王は、槍を構えた。
***
「なぁに、俺の宝具は三つある。心配はいらぬさ」
槍を失ったランサーは、迫りくる漆黒と、それに浮かぶ弓兵の少女を前にする。
好敵手に向けて不遜な笑みを浮かべた彼は、その狼か獅子の鬣が如きローブ、そのフードを被った。
「俺の妻は、少々嫉妬深くてね。どうも生前から離れることを嫌っていてな――」
そしてアーチャーの漆黒の矢を肌に受け。
しかしてそれは、まるで意味をなさず弾き返された。
それどころか、漆黒の奔流さえもがランサーを避けて通る。
「このように、いつでも俺に触れていたいのだとよ!」
白銀が、瞬いた。
***
虚像の世界は連結する。
現の世界は閉鎖する。
二振りの聖剣は共鳴し、聖杯戦争を切り開く。
***
「怪
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