ガンダムW
1619話
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ップはハニートラップだろう。
それが分かったのか、デュオは俺の言葉に諦めたような溜息を発する。
『我々はOZとの平和的な関係を結ぶ事に成功しました。連合が宥和政策を行うようになったという指摘もありましたが、逆に皆さんに聞きます。今まで圧政を敷いてきた連合の言葉を、何故そうすぐに信じる事が出来るのですか? それに比べると、OZは紳士的であり、友好的でした。連合軍の態度を覚えている者であれば、誰しもがOZとの友好関係を望むでしょう。他のコロニーも、我々に続いて連合ではなくOZとの友好関係を結ぶことを期待します』
そう締め括る男の言葉。
……意外だったのは、記者の中にも何人かその言葉に頷いている奴がいた事か。
レディ・アンの映像の件に疑問は抱いても、それでも尚、連合……連合政府も連合軍も含めて信じる事が出来ないんだろう。
それだけコロニーが受けてきた圧政は酷かったという事か。
テーブルの連合軍の軍人に視線を向けると、そこではそっと視線が逸らされる。
直接自分達が関わってきた訳ではなくても、連合軍がコロニーに対して圧政をしてきたというのは十分に分かっているのだろう。
「だとさ。……で、コロニーから来たガンダムのパイロットとしては、どうするんだ? OZに行くのか?」
「んな訳ないだろ。大体。俺は誰かの命令でデスサイズに乗ってるんじゃない。あくまでも、俺個人がOZを許せないから戦っているだけだ。……ったく、コロニーには相変わらず頭の中がお花畑の奴が多いぜ」
若干苛立たしげに、デュオはグラタンにスプーンを突き立てる。
どうやら今のところはOZにつくつもりはない、と。
まぁ、その辺は予想していたから、特に驚くべき事じゃないけどな。
そもそもの話、OZのコロニーに対する友好姿勢はいつまで続くかが分からない。
……まぁ、それは連合軍の宥和政策についても同じなんだが。
だが、連合軍は何だかんだと、これまでの実績がある。
ましてやノベンタは穏健派だというのも当然のように知れ渡っている事実だ。
内乱を起こしたOZとどっちが信頼出来るかと言われれば……普通ならノベンタだろう。
勿論、あくまでも普通ならであり、色仕掛けに引っ掛かったりすれば、話は別だが。
今回問題なのは、やっぱり色仕掛けに引っ掛かった男がコロニーの上層部にいるという事か。
不幸中の幸いなのは、コロニーの中で高い地位にいるのは事実だが、それでも独裁な訳ではないという事。
もしこれで独裁の類であれば、恐らく今頃はもっと酷い事態になっていただろう。
「にしても、これで連合軍も宇宙で多少なりともやりにくくなるな」
デュオの言葉に、他の連合軍の軍人が溜息を吐く。
今までは明確にOZの味方をするコロニーは存在しなかった
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