第三十三話 落ちる薔薇その十三
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「そうするといい、ただ国は分けるな」
「決してですね」
「やはり新教徒達との融和は必要だ」
旧教徒達もというのだ。
「分けるといいことはない」
「決して」
「四国を一つにしても王国があるのだ」
「あの国の存在がある」
「そのことを忘れるな」
決してとだ、太子はこう言った。そしてだった。
侍従の一人にマイラのことを聞いた、そしてそのうえで難しい顔になって述べた。
「そうか、やはりか」
「今夜もです」
「そうだろうな、昨日と比べてもか」
「どうにも」
「ならいい、私は一人で過ごす」
夜、その時をというのだ。
「そうするとしよう」
「左様ですか」
「覚悟は出来ている」
太子は見極めた声で言った、そのうえでこの夜もまた一人で過ごした。
第三十三話 完
2016・11・28
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