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Three Roses
第三十三話 落ちる薔薇その十二
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前は特にでした」
「何かと教皇庁の介入を受けてきました」
「そして暴利を貪られてきました」
「異端審問でもそうでした」
「国に煙があがらない日はなかったです」
 火炙りのそれだ、魔女とされたならばその末路は火炙りである。それでこの国でも多くの者が犠牲になってきたのだ。
「どれだけ焼き殺されたか」
「それこそすぐにはわからない位です」
「魔女の財産は全て教皇庁のものとなりますし」
「忌まわしいこともありました」
「そうだな、特にだ」
 太子はここで司教を見て言った。
「卿はだな」
「はい、かつてはです」
「教皇庁にいてな」
「近い考えでした」
 こう太子に答えた。
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