217部分:聖剣その六
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歳、という皇帝アルヴィスを称えるものとなった。
「皇帝万歳だと・・・・・・!?」
グレイドとゼーベイアが万歳、万歳、と木霊するのを耳にしながら言った。その木霊は一言発せられる度に大きくなる。
炎の如き軍勢の中から一人の豪奢な軍服とマントを身に纏った男が出て来た。帝国軍の諸将が一斉にヴェルトマー式の敬礼をする。
「遂にご登場か」
「思えば長かったな」
ヒックスとダルシンが言う。言葉はやや軽さが感じられるが表情も口調も緊張したものである。
「アルヴィス皇帝・・・・・・!」
オイフェが憎しみと恨みを含んだ声でその男の名を呼んだ。
アルヴィスは帝国軍とその諸将を従える形で解放軍、とりわけセリスを見据えた。暫くそのままセリス達と対峙していたがやがて解放軍から顔を離し己が軍の中へと帰っていった。
それと共に帝国軍もシアルフィ城の方へと軍を引き揚げていった。すかさずロドルバンとブライトンがセリスの追撃するよう進言する。だがセリスは首を縦に振らなかった。
「今は戦う時じゃないよ。機が熟した時に完全に撃滅する・・・・・・。そうだね、オイフェ」
オイフェはそれに対し黙って頷いた。天下の趨勢を決する死闘の幕が今開けようとしていた。
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