Track 4 ともに目指す場所
活動日誌21 にこぷり ・ じょしどう! 1 『にこ襲来』
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「え? 私のせいなの?」
「そうよ!」
「真姫ちゃん、ひどいよぉー」
「……そうニャ! 真姫ちゃんは、ひどいニャ!」
「別にひどくない! と言うか、凛もさりげなく賛同しないで!」
私の謝罪に必死で弁解しようとしていた真姫さん。すると突然、矛先をお姉ちゃんに向けていた。
向けられたお姉ちゃんは驚いて言葉を返していたけど、当然と言わんばかりに言い切っていた真姫さんに食ってかかる。
そんなお姉ちゃんの言葉に加勢するように――いつの間に現れたのか、凛さんも真姫さんに文句を言っていたのだ。って、いつの間に!?
いきなりのことでビックリしていた私を余所に、自然と2人に言い返す真姫さんなのだった。
私達は早速、PCを借りて曲を聴くことにした。
真姫さんは驚いて顔を赤くしていたけど、諦めるように何も言わなかった。
最初「どうしたんだろう?」なんて考えながら、真姫さんを見ていたんだけど。
「まぁまぁ……どうせ、練習になったら私達も聴くことになるんだし、さ?」
「そ、それは、そう、なんだけどぉ……」
花陽さんと真姫さんの会話を聞いて、みんなの前で曲を聴くことを恥ずかしく思っていたのだと理解した。
「しまった!」と思ったんだけどね。思った時にはもうイントロ流れていたし、真姫さんも何も言わなかったから、そのまんま。
アイドル研究部全員の見守る中、私達の曲は初お披露目を終えたのだった。
聴いた感想? 凄くよかった。ありきたりな言葉だけど、とても当てはまる言葉だと思う。
真姫さんのメロディーは全部好きだし、作ってくれること自体、ありがたいと思っているけど。
そう言うのを抜きにしても、凄くよかった。
なんか「私達の曲」って言うのか「私達だから歌える曲」みたいなイメージが伝わってくるような、そんな感じ。
うまく説明できないや、ごめんね?
とにかく、こんな素敵なメロディーが私達の作った詞で、私達の曲としてステージで歌える。
なんとなくライブで歌う私たちを想像して、胸にこみ上げるものがあったのだ。
もちろん、まだまだ先の話だろうけど。
確かな目標として。このメロディーに恥じないパフォーマンスをしよう。
隣に立っていた亜里沙と涼風からも決意のようなものが感じられていた。
私達は優しく微笑んでいる全員に見守られ、素敵なメロディーを聴きながら、そんな決意を胸に秘めたのだった。
♪♪♪
そんな感じで、自分達の曲を励みに大会を目指して朝練をこなしていた私達。
練習を終えてクールダウンしている私達に向かって――
「ねぇ、雪穂達……今日の放課後なんだけどさ、付き合ってほしいところがあるんだけど、いい?」
「え?」
突然お姉ちゃんがこんなことを言ってきた。驚いた私達
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