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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第八十一話 敵要塞迎撃の準備に取り掛かります。
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が、幸いなことにどの司令官も頑迷で過激な人間はいなかったため、無理のない範囲での話し合いに落ち着いたのである。今のところは、だが。

「要塞主砲であるインドラ・アローをもってイゼルローン要塞を撃砕する。」

というのが方針として徹底された。イゼルローン要塞を奪取したい、という願望もなくはなかったが、五度の作戦で悉く流血に終わった事実を突きつけられると、その声もしぼんでいったのである。
「敵はどう出てくるかしらね。」
ウィトゲンシュティン中将は第十三艦隊新旗艦ダンケルク艦橋脇の会議室にて今度は艦隊の司令部の面々だけで話し合いを行った。
「防衛戦に徹するでしょうな。」
そう短く結論付けたのは副司令官トーマス・ビューフォート少将だった。
「敵にしてみれば、此方の攻勢を防ぎとめるだけでよいのですから。下手に手を出して火傷を負うがごとき下策は取らないと小官は思います。」
「だが、今回のアーレ・ハイネセンの主砲射程は敵要塞よりも長いという話ではないか。そうであれば、敵が黙ってみている限り傷を負うのは敵だけにすぎぬ。敵がその事実を知るのにはそれほど長い時を要しないだろう。そうなったとき、敵が積極攻勢に出てこないとも限らないではないか。」
ファーレンハイトが異議を唱えた。剛直な人柄の彼は、先任の少将に対しても遠慮をしない。
「迂闊に要塞前面に出てくればそれこそ我が主砲の餌食になるだけだ。事実を知ったとしてもそれは敵にとって退却を意味することにしかならないだろう。」
ビューフォート少将も譲らなかった。
「シュタインメッツ提督の考えは?」
ウィトゲンシュティン中将が水を向ける。シュタインメッツはやや黙ったのち、
「小官もファーレンハイトと同意見です。というのは、帝国の風土上一度敗退した者に対しては同盟以上の冷徹な処分が行われるという事が往々にしてあるからです。敵にしてみれば、むざむざ撤退をすることは自らの軍人としての生命を終わらせることに等しいこととなります。」
「その将兵がローエングラムなる元帥の麾下であっても、か?」
ビューフォート少将のいう事はもっともだと、カロリーネ皇女殿下もアルフレートも思った。なにしろあの300万の捕虜交換を推し進めたのはローエングラム元帥だったからである。
「事が元帥の責任問題に収まるかどうか、でしょう。数個艦隊を派遣し、それが要塞を失陥するほどの敗退となれば、ローエングラム元帥自身の進退にもかかわってくる問題。その部下だけが責任問題を免れ得るとは思えません。」
「なるほど・・・・。」
ビューフォート少将が腕を組んだ。
「であればこそ、到着早々に要塞主砲をもって全力射撃を行い、イゼルローン要塞を完膚なきまでに破壊してしまう作戦こそが望ましいと小官は思います。・・・・あくまで味方の血を流さない、という点にお
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