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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第八十一話 敵要塞迎撃の準備に取り掛かります。
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ッターマイヤーも「女のかんがえていることはわからん。」という表情をありありと見せたが、そうはいってもティアナの長年の親友の言葉である。嘘であろうとも思えなかった。
「では折を見て手配しておこう。いや、早い方がいいな。すまないが中座させてもらう。」
ロイエンタールは会議室を出ていった。ドアがしまりフィオーナはすまなそうな顔を双璧のもう一人に向けた。
「ミッターマイヤー提督にもご迷惑をおかけします。」
「私は別にかまいません。ああしてロイエンタールの奴が人並に懊悩しているのを見るのは気分がいい。」
不思議そうなフィオーナの表情を見たミッターマイヤーは、
「フロイレイン・フィオーナの前でこういうことを言うのは何ですが、奴は漁色家として悪い評判がある男なのです。あるいはお耳に入っていることかもしれませんが。ですが、それは奴の本心ではない。」
ミッターマイヤーはテーブルの上に固い視線を落とした。
「ロイエンタールが好き好んでそうしているわけではないことは分っていたのです。わかっていたがそれを救う術は俺にはなかった・・・・。ロイエンタールはしばしば俺の家にやってきたが、俺は心苦しかった。俺は一人ではない。俺にはエヴァがいる。そのことを奴がどう思っていたか・・・・それを考えないではなかった。独身時代のように気ままに飲み交わすことができたらどんなにかよかったことか・・・・。」
ミッターマイヤーはフィオーナにというよりも一人自らの罪を独白する懺悔人になってしまっていたようだった。彼自身もそのことに気が付いたのだろう。はっと顔を上げてやや照れくさそうな顔をフィオーナに向けた。
「これは失礼を致しました。」
「いいえ、ミッターマイヤー提督。お続けになってください。」
「フロイレイン・ティアナがロイエンタールの奴と一緒になったと聞いて意外に思いましたが、それ以上に安堵しました。フロイレイン・ティアナがいくらロイエンタールの奴と喧嘩をしようが言い争いをしようが、奴を滅亡へ続く深淵の淵から救い上げてくれればそれでいいのです。」
「滅亡?」
はっとしたフィオーナがミッターマイヤーの顔を凝視する。フィオーナの脳裏にはロイエンタールがなした様々な言動、そして謀反への道が思い描かれていたのである。
「異なことを言うと思われるかもしれませんが、私には奴が滅亡への道を、自虐という領域をはるかに超えた速度と方法で突き進んでいるように見えてならないのです。親友としてできうる限りのことはしてやりたいがそれには限度がある。常にそばにいて付き添って歩みを共にする伴侶こそが奴を救うことができる。そう思っているのですよ。」
フィオーナは頭を下げた。この人は本当にロイエンタールのことを思っていてくれている。たとえ数十人の知己が周りにあろうとも、一人の親友には及ばないという例が今目の
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