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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第八十一話 敵要塞迎撃の準備に取り掛かります。
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インハルトのアイスブルーの瞳に力強いきらめきが走った。同盟の奴らが侵攻してくるのであれば完膚なきまでに打ち破ってくれる!!という硬い決意と闘志のきらめきだった。が、それはヒルダの物静かな視線と交錯したとたんにこの若き伯爵令嬢を試すような光に代わった。
「フロイライン・マリーンドルフは帝国領内での迎撃には反対かな?」
「反対ではございません。ですが、帝国領内に誘引しての決戦を行うのであれば、少なからず周辺辺境惑星の民衆に被害が及びましょう。その辺りの事をご考慮いただければ幸いに存じます。」
「むろんのことだ。民をないがしろにし、自らの戦略方針それのみを重視する戦いぶりなどは私の好むところではない。」
ラインハルトはカップに口を付け、のどを潤してから話をつづけた。
「仮に同盟とやらがそのような策を取るのであれば、辺境惑星の民を悉く退避させる策を講じている。むろん、統治者である貴族共の了解を得てだがな。」
最後は苦々しげだった。元帥になる前のラインハルトは、しばしば執務に時間の余裕があると辺境星域の実態について調査を行わせ、そのデータをキルヒアイスらとともに分析していた。元帥になってからは公然とではないが、辺境惑星の貴族の嘆願を聞き入れ、陰ひなたに解決をしてやったこともある。むろんそれはひいては民衆のためになること、という限定詞が前につくのだが。貴族連中の中には為政者として恥ずかしくない力量を示す者もいるのであり、そういう者に対してはラインハルトは協力を惜しまなかった。だが、それと正反対の唾棄すべきものについてはいっそ民衆に殺されてしかるべきだとすら彼は思っていたのである。
イゼルローン要塞に向かう途上、フィオーナとティアナはロイエンタール、ミッターマイヤーの双璧と会議をしばしば行った。これは戦略方針を決めるというよりは会話をすること自体に意味を成そうという目的だった。実を言うとティアナとロイエンタールの間に笑えないような対立が生じてしまっていたのだ。それを軍務にかこつけて修正しようと残った二人のどちらからともなく言いだしたのである。イゼルローン要塞派遣艦隊出立に先立ってティアナは大将に昇進してフィオーナと同列の階級に臨むこととなっていた。
フィオーナ・フォン・エリーセル大将艦隊14500隻
オスカー・フォン・ロイエンタール大将艦隊14500隻
ヴォルグガング・ミッターマイヤー大将艦隊14500隻
ティアナ・フォン・ローメルド大将艦隊14500隻
都合5万隻を超える大艦隊が増援として向かうこととなっていたが、4人は誰一人として楽観的な見方をしていなかった。むろん、負けるとは思っていないが、勝てるとも思ってもいないのだった。
「イゼルローン要塞以上の要塞を建造し、イゼルローン回廊に突入させるとは、
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