第二章 Lost Heros
銀白VS漆黒&薄緑&純白
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二台のバイクが交差し、火花を散らしてターン、そうしてまたぶつかり合う。
そして何度か目の交差で、ついに蒔風がジャンプしてクラウドのバイクに飛び乗った。
クラウドがそれを剣で受け、バイクの前に乗る蒔風が剣を押し付ける。
そこからクラウドの顎を狙って蹴り上げ、それをクラウドが躱して蒔風を振り落とす。
地面に着地した蒔風。向かってくるクラウド。
そのクラウドのバイクに向かって、蒔風が銃を構えて数発放った。
しかし、銃弾はバイクの装甲に当たって弾かれてしまうだけで、全くダメージを与えられない。
「防弾装甲・・・・・銃弾の量と大きさが足りないな」
《ワールド!!!》
そうして蒔風がメモリを取りだし、起動させて握りしめる。
するとその手にはG3-Xの装備であるガトリング銃が現れ、蒔風の背に翼が現れる。
「加速開翼・・・・・」
「ッッ!!!」
瞬間、クラウドがバイクから飛び降りて地面を転がる。
それは攻撃によるものではない。むしろ回避のための行動だ。
直後、火花の嵐――実際には果てしないスピードの蒔風から放たれた銃弾が、バイクに襲い掛かった。
しかし恐ろしいのはバイクの装甲度である。それだけの銃弾を食らっても、多少窪んで倒れただけで、バイクそのものはまだ生きていた。
が、だからと言って乗っていたらクラウドは蜂の巣だ。
そのクラウドも同様に翼を開き、蒔風の姿を見る。
ガトリングを構え、その驚異的なスピードで迫ってくる蒔風を見てから、目をつむる。
クラウドの視界が消え、音と感覚だけの世界へと変わった。
・・・・・・・ザ・・・・・
そうして、合体剣のうち、小振りな一本を握りしめ、両手で構える。
・・・・・ザシッ・・・・・・
音が近い。
しかし、彼は全く呼吸を乱さず構えを微塵も動かさない。
そして
・・・・・・・ザキッ!!ゴゴンッッ!!!!
自分の目の前で音が聞こえた瞬間、その剣を振り降ろして蒔風の顔面を殴りつけた。
地面にバウンドしながらも、何とかしてクラウドから距離を取る蒔風だが、頭からは血を流している。
「なかなか・・・・・」
(軌道を逸らされたか・・・・・)
両者とも、相手の力量に改めて驚嘆していた。
蒔風はあのクラウドの一瞬の動きを察知し、とっさに体を捻ってその面が当たるように回避し、クラウドは蒔風の動きを翼で上がっていたとはいえ五感のみで捉えたのだ。
蒔風が頭から流れる血を拭い、メモリをしまって剣を構える。
「そいつはもう
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