第二章 Lost Heros
銀白VS六課&恋姫
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一方そのころ
遥か離れた荒野。
そこを一台のバイクが走っている。
跨っているのは、蒔風舜。
岩も草も、高台も盆地も何もない、ただのっぺらな大地の上をバイクが土煙とタイヤ跡いうアクセントを刻みながら真っ直ぐに走っていた。
ここ三十分は走っているが全く変化が見られない退屈な時間だ。
変化と言えばたまに大きな石をタイヤが踏んで振動するくらいか。
ここまで来るとまるでベルトコンベアを逆走しているかのような気分にさせられる。
この地面、後ろに向かって流れてんじゃないのか?と思ったのは何度目か。
だが、そんな風景に変化が訪れる。
前方から、鮮やかな桜色の砲撃魔法。さらには数十本の矢が正確に蒔風へと飛来してきた。
ヴォン!!ヒュン・・・ヒュンヒュン、ゴォオ!!!!
それを、蒔風がハンドルを強く握りしめ、重心を揺らしてバイクを横にそらす。
が、その攻撃の主はどうやら蒔風がはっきり見えているらしく、とめどなく放たれてきていた。
それをなだらかな蛇行を描いて避けていく蒔風。
そして、その攻撃の隙間から、確かに見た。
高町なのは達生き残った機動六課メンバーと、蜀と魏の混成メンバーを。
「グっ・・・しょっぱなから距離を取られた・・・・!!!」
その遠距離からの砲撃と射られた矢に、蒔風が回避に専念するしかないようにさせられている。
しかし、それでも前には進んでおり、彼女らの姿が徐々に大きくなって見えるようになてきた。
と、その瞬間
ゾクゥッ!!と首元に寒気を感じた蒔風が咄嗟にバイクを右に倒し、体を左に倒した。まるでバイクと扇の組体操をしているようだ。
そしてそうして躱した蒔風とバイクの上を、二つの刃が薙がれて行った。
回避から瞬時に体勢を整え、何とか身体をまっすぐに治す。
直後、バイクに二人分の体重が加算された。
翠と霞である。その高速移動「風足」によって蒔風の背後に回り、彼の首を狙ったのちにバイクの後ろに飛び乗って来たのだ。
「くぉっ!?」
「ハァあああああ!!」
「セリャァアア!!!」
だが、これで終わらせるつもりなら最初から飛び乗りはしない。
その狭い足場ながらも、翠が蒔風に切りかかり、それに対して蒔風がハンドルから片手を放して頭の上にあげ「天」で受け止めた。
が、彼女はそのままその接触点を軸に蒔風の上を飛び越えてハンドルを踏みつける。
蒔風がそれを見て驚愕しながらもハンドルを固定して跳躍、バイクの上に立つ。
気がつくと砲撃や矢は止まっていた。
おそらく
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