第二章 Lost Heros
銀白VS電王&かつての欠片
[1/7]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
蒔風の前にデンライナーが現れてから二分。
その時点ですでに一人、彼の手で消されていた。
広原雪子である。
その能力に「超速再生」を持つ彼女は、その能力ゆえに「回避」という行動を意識したことがなかった。
むしろその能力を使っての特攻で敵陣に入り込む突撃隊長的なポジションだ。
ゆえに、攻撃を受けても再生するからと思っていたのが、一撃を食らって消えた。
周囲の人間は驚愕するしかない。
昨日のダメージを引きずり、さっきまでもあの三人と戦っていながら、あの雪子を一撃で葬るだけの余力を残していたのだから。
「雪子君の耐久力はその再生力を除いても群を抜いていたはず・・・・・」
「それを・・・・一撃で!?」
「アァマイ甘い・・・・てめぇらごときで俺に勝てるとでも・・・・・・思ってんのかァ!?」
そうして、蒔風が駆け出して美鈴に切りかかっていく。
無論、それを見て何もしない彼らではない。
電王はデンガッシャーガンモードで狙い撃ち、賢久は発火能力による炎弾、菊理もアブラクサスによる鎖でその行く手を阻もうとする。
しかし、銃弾、炎弾は蛇行する蒔風に悉く避けられ、鎖は腕に絡んだものの、そのまま捻りあげられ、引き切れた。
鎖を引きちぎられて菊理が痛そうな顔をしたが、蒔風はそんなことは気にもせず十五天帝のすべてをくみ上げ、一つの刃として美鈴に到達して振り下ろした。
その剣がうっすらと光り、それにどれだけの力が込められているのかが分かった。
おそらくは全力でないのだろうが、あの大剣を受け止めることなどできないだろう。
しかし、それでも彼女は剣を構えてそれを受けようとした。
あまりに無謀。しかし、蒔風がここまで迫ってくる速度があまりにも速く、それ以上の行動、対処がとれないのだ。
ゴッ、ギャリッ、ドドンッ!!!
しかし、それを受けた――正確には受け止め、剣を斜めにして地面に流したのは皐月駆だった。
彼女より受け継いでいた「雷切」でそれを受け、受けた瞬間に剣を斜めに傾けることで十五天帝を滑らせて地面に逸らし落したのだ。
「ほう・・・・先読みか」
「お前の動きは分かっているぞ・・・蒔風!!」
皐月駆の魔眼「劫の目」
その能力は、少し先の未来を見ることだ。
正確にはこの世界での可能性を見通すのだが、まあ結果としては変わりない。
しかも以前はこの力を使うたびに頭痛にさいなまやされ、この目を所持していた歴代の所有者の魂の集合体に同化していくというリスクがあったが、それもないのだ。
その分予知の力は落ち、歴代の所有者の知識を用いることは出来なくなったものの、それでも戦闘においては十分すぎ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ