第二章 Lost Heros
銀白VS電王&かつての欠片
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な数の前にまず、美鈴が倒れた。
剣の一薙ぎで五十は削った彼女だが、彼女の剣は一振り、二振りしたところで傀儡の崩れて出来た土砂に剣を呑まれ、更にその体にのしかかってくる傀儡によって消滅した。
次に、賢久が倒れる。
彼はその劫火を以ってして傀儡を焼き砕き、実に九百もの数を吹き飛ばしたが、その能力とは別に、身体に限界が来ていた。
いくつもの炎を発してきたその彼の手はすでに焼けただれており、炎を放てば皮がめくれ、圧縮すれば肉が焼けた。
その半ば自滅に近いようなダメージに明久の炎が弱まっていき、ついにその体が傀儡にうずもれて消滅した。
そんな中、電王は奮闘していた。
圧倒的に不利を感じたウラタロスはキンタロスと咄嗟にバトンタッチ、電王に無数の傀儡がのしかかろうと飛びついてきたが、電王アックスフォームの気合と共に振りあげられた腕にまとめて吹き飛ばされていた。
そして、彼が向かうのは駆の方だ。
フォームチェンジしてから美鈴、賢久の元へと向かおうとした彼だったのだが、その時にはすでに美鈴がやられ、賢久はまだやられていなくとも自暴自棄のように炎を撒き散らさして暴れ回っていた。
あのままでは自滅する。
そんなこと彼だってわかっていたし、電王もそれを見て一発で確信した。
だが、彼は止まれなかったのだ。
自分の恋人をいきなり消され、その怒りの炎をブチまけなければ彼の心は壊れてしまう。
それがわかって、電王は彼を止める事などできなかった。
良太郎は中で「助けよう」と叫んでいたが、キンタロスはそれを許さなかった。
「あかん、良太郎・・・・あれを止めようと近づいたら、こっちまで焼かれてお陀仏や!!!」
『でも・・・それでも助けに!!!』
「あかんのや!!おまえさんには死んでもらいとうない・・・・俺らの存在が消えるからやないで。お前がいなきゃ、全員おらんかったんや。だから・・・お前さんを死にに行かせるわけにはいかんのや!!!!」
『キンタロス・・・・』
それは彼にも苦渋の決断だった。
助けたいという思いが、ないわけなどないのだ。
だが今の彼を止め、なだめ、落ち着かせるには時間がなさすぎる。
だから、キンタロスは向かえなかった。
それよりも、まだ無事な駆の方へと向かうために走ることを選んだのだ・・・・
「堪忍や・・・・堪忍してや・・・・・・」
そう呟きながら、彼が駆の元に辿り着き、彼の身体を抱え上げた。
「兄ちゃん、しっかりしぃ!!!そこの嬢ちゃんもはよぅ!!!」
そう言って、電王が栞にも促しながらデンライナーへと走っていく。
だが、彼女はその場から動かない。否、動けないのだ。
もしこの砲撃
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